日航:MRJ32機発注へ、1500億円規模-エンブラエルも27機

日本航空は三菱航空機が開発中の国 産初のジェット旅客機、三菱リージョナルジェット(MRJ)を32機導 入すると発表した。ブラジルのエンブラエル製の小型機も最大27機、新 たに発注する。

発表資料によると、日航の子会社で国内線を手掛けるジェイエア は2021年をめどに国内線でMRJの運航を開始する。日航と三菱航空が 記者会見を開き、購入の覚書に調印した。会見に出席した日航の植木義 晴社長によると、MRJの発注は全て確定済みで、定価ベースでは1500 億円となるが、実際の支払額は明らかにしなかった。

燃油コストが航空各社の収益に直結する中、日航は保有する航空機 を燃費効率の高い新型機に切り替えている。中大型機は米ボーイングの 787や欧州エアバスのA350など最新鋭機に更新、小型機では MRJやエンブラエル機を導入する。三菱航空の資料によると、MRJ は従来の同型ジェット機との比較で2割以上、燃費性能が高い。

植木社長は会見で、MRJ購入を決めた理由として、同機の経済性 と居住性、さらに「価格を含む三菱との交渉において非常に良い結果が 得られたため」と述べた。21年以降、「7年程度」で32機全機を導入す る予定だという。

同氏は、地域間輸送を担う100席未満の小型ジェット旅客機を指す リージョナルジェットについて、「将来的にMRJに集約したい」と述 べた。

「開発は順調」

会見に同席した三菱航空の江川豪雄会長兼最高経営責任者は、 MRJの「開発は順調に進んでいる」と話した。

三菱航空によると、MRJが狙う座席数が100席以下の小型ジェッ ト機市場では、エンブラエルとカナダのボンバルディアがほとんどのシ ェアを握る。両社の小型機は現在、日航も運用している。MRJはまず 座席数が76席と88席の2機種を開発・製造し、将来的には100席の機種 も計画している。

MRJは7月に米イースタン航空から40機、ミャンマーのエアマン ダレーから10機の注文を受け、オプション含めてこれまでに合計375機 を受注しており、日航による発注で407機となる。国内ではANAホー ルディングスが初号機含む25機を17年以降に導入予定

三菱航空の江川会長は、発注が「400の大台に乗ることで、ボリュ ーム効果が期待できる」と会見で述べたものの、採算ラインについては 回答を避けた。

納入延期

同社はこれまで3度、MRJ初号機納入の延期を発表している。直 近では昨年8月、部品や部材の調達の遅れなどを理由に、初飛行を15年 4-6月、初号機納入を17年4-6月にそれぞれ延期し、当初計画から は3年半の遅れとなっている。

「最も大切なことは2015年に予定しているテスト飛行をまず成功さ せること」とみずほ証券の若栄正宣シニアアナリストは話す。「主な販 売先が海外市場向けとなるMRJにとって、世界的に認知度と信頼感を 高めることが必要だ。そうすれば海外からの受注につながることになる だろう」と述べた。

発表資料によると、エンブラエル機については「エンブラエル19 0」の新規導入と、日航が既に15機保有している「エンブラエル17 0」の追加導入分、あわせて15機の発注が確定しており、オプションで さらに12機を購入できる契約。同機で「各路線の需要規模に応じた機材 サイズの適正化を促進」するとしている。

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