米国債:上昇、30年債が15カ月ぶり低利回り-欧州債につれ高

米国債相場は上昇。30年債利回り は15カ月ぶりの低水準となった。欧州で国債利回りが軒並み低下し、比 較的利回りの高い米国債を求める動きとなった。

5年債入札(発行額350億ドル)では海外の中央銀行を含む間接入 札者からの需要が1年1カ月ぶりの高水準となった。ドイツ債への上乗 せ利回りは9年ぶりの高水準近くで推移した。イエレン連邦準備制度理 事会(FRB)議長は先週、労働市場が改善するなら市場の予想よりも 早く利上げに踏み切る可能性があるとあらためて表明した。一方、欧州 の経済指標が弱く、欧州中央銀行(ECB)が量的緩和(QE)を検討 するとの観測が強まっている。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「欧州情勢と欧州国債が相場を主導 している」と指摘。「米金融当局が緩和政策を維持しているため、イン フレが高まらない限り、7-10年債買いが最善だ」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の3.1%。2013年5月22日以来の低水準となった。同 年債(表面利率3.125%、2044年8月償還)価格は1 5/32上昇の100 14/32。

10年債利回りは4bp低下の2.36%と、18日以来の低水準。2年債 利回りは1bp上昇の0.51%。2年債と10年債の利回り差は過去1年余 りで最小となる場面があった。

欧州債

ECBのドラギ総裁が22日にユーロ圏のインフレ期待が「大幅な低 下を示した」と語ったことが引き続き材料視され、ユーロ圏の国債利回 りは軒並み過去最低を記録した。ECBは政策決定会合を9月4日に開 催する。

スペイン10年債利回りは3bp低下の2.15%。一時は2.083%と、 ブルームバーグがデータ集計を開始した1993年以降の最低を付けた。イ タリア10年債利回りは2.343%、同年限のフランス国債利回りは1.228% までそれぞれ下げ、いずれもこれまでの最低を記録。

ドイツ10年債利回りは初めて0.9%を下回り、オーストリアとベル ギー、オランダのほか、フィンランド、アイルランドの10年債利回りも これまでの最低となった。

米5年債の独5年債に対する上乗せ利回りは146bp。今月25日に は148bpと、2005年11月以来で最大となっていた。米国債利回りは主 要7カ国(G7)の他の国の国債を79bp上回っている。これは07年6 月以降で最大。

ブルームバーグがまとめた金利先物市場の動向によると、政策金利 が2015年7月までに引き上げられる確率は約54%となっている。

5年債入札

米5年債入札では最高落札利回りが1.646%。入札直前の市場予想 は1.645%だった。

間接入札者の落札全体に占める割合は52.7%と、2013年7月以来の 高水準だった。過去10回の平均は46.4%。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.81倍と、過去10回の平 均2.73倍を上回った。

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、レ イ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は「入札は素晴らしかった。欧州情 勢が米国債市場を左右している。欧州で利回りが低下しており、欧米間 のスプレッド拡大で利益を得ようとして米国債市場に資金が流れてい る」と語った。

原題:Treasury Bond Rally Sends Yield to 15-Month Low on Global Demand(抜粋)

--取材協力:Anchalee Worrachate、Cordell Eddings.

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