米国株:騰勢失う、S&P500種2000超え後は株価評価に注目

米国株市場では2000を上回って過去 最高値を更新していたS&P500種株価指数に、若干勢いの衰えが見え る展開だった。

S&P500種株価指数は0.1ポイント上昇の2000.12。ダウ工業株30 種平均は15.31ドル上げて17122.01ドル。米証券取引所全体の売買高は 約42億株と、7月3日以来の低水準。

資産運用会社リーマン・ファイナンシャルのシニア・ポートフォリ オマネジャー、イーサン・アンダーソン氏は「米国株は過度に割高では ないが、割安でもない」と指摘。「力強い企業決算がないため、向こう 1年間の株式相場は必ずしも大幅に上昇する環境ではない。だが時折上 振れする展開は続きそう」と述べた。

世界の株式市場では景気刺激策で成長が再び軌道に乗るとの見方が あらためて広がっており、ウクライナやパレスチナ自治区ガザ、イラク での危機の影響を乗り越えつつある。ブラジルや日本、米国での株価上 昇で、世界の時価総額は過去最高の66兆ドルに膨らんだ。

S&P500種は7日以降に5%近く上昇。景気が回復する中でも金 融当局が低金利を維持するとの観測が背景にある。欧州中央銀行 (ECB)のドラギ総裁も、政策当局者らが資産購入計画の導入を検討 する可能性があることを示唆している。

株価収益率

S&P500種はここ14日間のうち11日間で上昇。株価収益率 (PER、実績ベース)は18倍と、2010年以来の高水準付近にある。

S&P500種の業種別指数では、通信株と公益株の上げが目立っ た。一方でエネルギー株や金融株、テクノロジー株は最も下げた。

ケイン・アンダーソン・ラドニック・インベストメントの最高投資 責任者(CIO)、ダグ・フォアマン氏は「米国では企業は極めて好調 だ」と指摘。「依然としてマクロ面でリスクが多少見られる状況だが、 マイクロ面が驚くほど良く、圧倒している」と述べた。

高級宝飾品小売りのティファニーは1%高。5-7月(第2四半 期)決算で利益がアナリスト予想を上回った。値上げで売上高が伸びた ことが背景。同社は通期の業績見通しを上方修正した。

銃器メーカーのスミス・アンド・ウェッソン・ホールディング は14%安。需要鈍化を受けて通期売上高および利益の見通しを下方修正 したことが響いた。

ベスト・バイは6.3%高。同社の5-7月期(第2四半期)決算は コスト低下に助けられ、利益がアナリスト予想を上回った。

ハーグリーブズ・ランズダウン(ロンドン)の株式部門責任者、リ チャード・ハンター氏は電子メールで、「米国株市場は地政学的リスク の懸念を払しょくし続けている」と指摘した。

原題:U.S. Stocks Lose Momentum on Valuations After S&P 500 Tops 2,000(抜粋)

--取材協力:Jonathan Morgan.

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