どこか不気味な株と債券の同時高-共に反転下落の可能性警告も

債券と株式を共に保有すればリスク を分散できると考えている投資家は、その手法を見直したいと思うかも しれない。

あるいは、少なくともビアンコ・リサーチのジム・ビアンコ社長の 話に耳を傾けるのではないか。同社長によると金利が上昇した場合、株 式と債券はいずれも価値が損なわれる可能性がある。株式は通常、景気 拡大の恩恵を受ける傾向にあるが、今回は事情が異なると同社長は指摘 する。米金融当局が実施してきた前例のない緩和策によりインフレ急進 の芽がまかれているためだという。

債券に関する解説記事を20年余り書いているビアンコ社長は、借り 入れコスト上昇は「リスク資産に生じ得る最悪のものかもしれない」と 指摘。「3%の利回りを求める投資家は皆、注意が必要だ。目標とする 利回りを得てもそれはインフレが原因であり、満足はできないだろう」 と述べた。

国債は普通、株式と逆の動きをするが、このところはそうなってい ない。両者は今年、ほぼ歩調を合わせるように上昇している。米国債の リターンは4%、米国株は9.5%だ。

パビリオン・グローバル・マーケッツのストラテジストであるピエ ール・ラポワント、アレックス・ベルフルール両氏は25日のリポート で、「株式と債券は上昇し続けられるのだろうか、それとも片方は勢い を失うだろうか」と記し、「明らかに通常とは異なるパターンだ」と指 摘した。

ビアンコ社長は株式と債券の同時高について、経済成長が加速する まで中央銀行が刺激策を維持すると株式投資家が考えるようになったた めに起きていると分析する。債券投資家は一方で、低インフレの恩恵を 受けている。米10年物国債利回りは昨年末に3%だったが、現 在2.38%。6月の米個人消費支出(PCE)総合価格指数は前年同月 比1.6%上昇に伸びが鈍化。米連邦準備制度の目標(2%上昇)を下回 っている。

ビアンコ社長は「今は全てがうまくいっている」とした上で、「イ ンフレ率が再び高くなり、金利が上昇し、株価が下げれば全て機能しな くなる」と話した。

原題:Something’s Out of Whack With Bonds, Stocks: Bianco Sees Losses(抜粋)

--取材協力:Simon Kennedy.

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