欧州銀が売却に動く180兆円不要資産-投資ファンドが獲得競争

欧州の主要銀行が数千億ドル相当の 不要資産の売却にようやく動き出した。監督当局からの圧力に加えて、 買い手側の競争が激しくなったことも背景にある。資産売却が相次いで まとまり、銀行が融資拡大に資金を回せば、欧州の景気に貢献すること も期待される。

英銀バークレイズやイタリアの銀行ウニクレディト、スイス銀行2 位のクレディ・スイス・グループなどの銀行は、売却や段階的な縮小を 前提として、非中核事業や不良債権、失敗した投資といった資産を受け 皿部門に移管させる動きを加速させている。ブルームバーグがまとめた データによれば、このような形で分離された資産の総額は昨年末以 降65%増加し、1兆7200億ドル(約180兆円)超に達した。

米穀物商社カーギルのクレジット投資部門、カーバル・インベスタ ーズ(米ミネアポリス)のシニア・マネジングディレクター、ジョデ ィ・ガンダーソン氏は、「現時点で各資産クラスや市場で売りに出され ている案件リストの価格は、かつてなく高額だ」と指摘する。

銀行が売却する意思のない資産の購入に投資家が目を付ける状況 が、これまで何年も続いてきたが、ニューヨークを拠点とするブローカ ー、クッシュマン・アンド・ウェークフィールドのパートナー、フェデ リコ・モンテロ氏によると、プライベートエクイティ(PE、未公開 株)投資会社や他のファンドは、不動産ローンを落札するためにより高 額な支払いを行う用意がある。

クッシュマンの先月のリポートによれば、今年1-6月(上期)に 銀行が売却した欧州の不動産関連ローンは409億ユーロ(約5兆6000億 円)相当と、前年同期の7倍余りに達した。欧州の商業用不動産ローン は、米投資ファンドのローンスター・ファンズとサーベラス・キャピタ ル・マネジメント、カーバルの購入額が最も大きかった。来年も400億 ユーロ程度になるとモンテロ氏は予想している。

さらなる供給も

バークレイズは、高い資本要件が必要な一部のトレーディング業務 やスペインとイタリアのモーゲージ業務から撤退する計画を今年5月に 発表。これに伴い移管先となる受け皿部門が保有する資産は6月末時点 で4686億ポンド(約81兆円)相当に増えた。

原題:European Bank Cleanup Driving Sales of $1.72 Trillion of Assets(抜粋)

--取材協力:Boris Groendahl、David Scheer.

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