日本株は反落、円安一服や地政学リスク懸念-内外需広く売り

東京株式相場は反落。外国為替市場 で円安の勢いが一服したうえ、ウクライナ情勢の不透明感から内外需と も幅広く下げた。銀行や通信、陸運など内需関連、電機や輸送用機器な どの輸出関連が安い。

TOPIXの終値は前日比6.30ポイント(0.5%)安の1285.01、日 経平均株価は92円3銭(0.6%)安の1万5521円22銭。

ちばぎんアセットマネジメントの斉藤秀一運用部長は「1ドル =104円への円安は想定していたよりピッチが速い」ことから、短期的 には反動も起きやすいとした上で、「米国株はバリュエーション面から 考えて目先は買いにくい。日本株も上昇が続いていたため、いったんは 調整で利益確定売りが増える状況」だと述べた。

この日の為替市場では円が対ドルで一時103円70銭台、対ユーロ は137円2銭まであり、きのうの東京株式市場の終値時点である1ドル =104円18銭、1ユーロ=137円57銭に対して円高で推移した。

きのうの米国債市場では、10年債利回りが5営業日ぶりに2.4%を 割り込んだ。米商務省が発表した7月の新築一戸建て住宅販売(季節調 整済み、年率換算)は3月以来の低水準だった。欧州ではドイツのIf o経済研究所がまとめた8月の独企業景況感指数が7月から低下、ドラ ギ欧州中央銀行総裁が追加措置の必要性を認識するユーロ圏経済の弱さ が示された。

ウクライナ政府は25日、戦車10台を含む装甲車車列が同日ロシアか らウクライナ東部に侵入したと発表。プーチン露大統領とウクライナの ポロシェンコ大統領はベラルーシで26日開かれる関税同盟サミットでの 協議に参加するが、ロシアのラブロフ外相は25日、2国間の個別協議は 現時点では予定されていないと述べた。

地政学リスクが米株高を打ち消す

きょうのTOPIXは米国株高が支援材料となって小幅高で始まっ たものの、7月末の高値1300ポイントに接近しており上値は重かった。 「市場が静かななかで、利益確定売りが出ている」と、香港バンテー ジ・キャピタル・マーケットでエクイティ・デリバティブ・ヘッドを務 めるスチュアート・ビーヴィス氏は話した。「ウクライナの地政学リス クが米S&P500種株価指数の最高値更新のポジティブニュースをカウ ンターバランスしている」と言う。

売買も引き続き低調で、高値圏での売りをこなせなかった。「決算 が一段落してサプライズがある時期でもなく、米国では量的緩和縮小が そろそろ終わりという雰囲気。海外株が上がってもあせって飛び乗る必 要はないという感じだ」と、損保ジャパン日本興亜アセットマネジメン トの角田成宏シニアインベストメントマネジャーは話した。

東証業種別33指数では陸運、小売、その他金融、情報・通信、不動 産、鉄鋼、銀行、サービスなど28業種が下落。建設、ガラス・土石、医 薬品、鉱業、パルプ・紙の5業種は高い。東証1部の売買高は概算18 億2362万株、売買代金は1兆5319億円。値上がり銘柄数は577、値下が りは1102。

--取材協力:Anna Kitanaka、野原良明.

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