日本株反発、円安好感し輸出や化学が高い-米先物安定も好感

東京株式相場は反発。イエレン米連 邦準備制度理事会(FRB)議長講演を受けて外国為替市場で円が対ド ルで104円台に下落したことから、企業業績の改善が期待された。電機 や自動車など輸出関連のほか、建設などの内需関連も上昇。

TOPIXの終値は前週末比5.24ポイント(0.4%)高の1291.31、 日経平均株価は74円6銭(0.5%)高の1万5613円25銭。

アムンディ・ジャパンの吉野晶雄チーフエコノミストは「イエレン 議長の講演は解釈しにくい部分はあるが、この程度の市場の期待の振れ であれば問題視する必要はない」と指摘。米金利全体を押し上げるよう な状況にならなければ米国株はまだ安泰だとし、そうした状況は「日本 株にとって良いこと」だと述べた。

この日のドル・円相場は1ドル=104円台で推移、一時は104円49銭 と、1月23日以来7カ月ぶりの円安値を付ける場面もあった。東京株式 市場の先週末終値時点は103円71銭だった。イエレン議長の講演を受 け、従来よりもハト派姿勢が弱いとの見方が広がった。

イエレン議長は22日、ワイオミング州ジャクソンホールでのカンザ スシティー連銀主催の年次シンポジウムで講演。米国では景気回復で労 働市場が改善してきたものの、依然あまりに多くの国民が失業状態にあ るとの認識を示した。

セゾン投信運用部の瀬下哲雄ポートフォリオマネジャーは、「ジャ クソンホールは予想通りだったようで肩透かしになっている」側面はあ るとしながらも、「ドル高・円安の流れはあるので、株式市場も円安の おかげで少し救われている感じはある」と述べた。

先週末の米国株は、注目イベント通過後に落ち着いた動きとなっ た。また、技術的な問題で一時停止していた米CMEグループの電子取 引システム「グローベックス」は、日本時間午前11時に取引を開始。米 S&P500種指数先物は基準価格比0.4%高となっており、今晩の米国株 市場への期待も日本株を後押しした。

もっとも、ドル高・円安の勢いに比べると株価指数の上げは限定 で、売買も盛り上がらなかった。先週までの上昇相場で高値警戒感がく すぶりつつあるほか、国内景気への根強い警戒感、ウクライナ情勢に関 する不透明感などから上値は重かった。

ウクライナ軍は24日、同国東部の国境沿いでロシアが軍の装備を増 強していると指摘した。メルケル独首相は24日のARDテレビとのイン タビューで、ロシアのプーチン大統領とウクライナのポロシェンコ大統 領がベラルーシの首都ミンスクで行う26日の首脳会談が事態の「大きな 打開」につながることはないだろうとの見方を示した。

東証業種別33指数では精密、鉱業、建設、化学、電機、海運、その 他金融、機械など25業種が上げた。電気・ガス、医薬品、保険、ゴム製 品、陸運など7業種は下げ、鉄鋼は変わらず。東証1部の売買高は概 算15億6383万株、売買代金は1兆4104億円。値上がり銘柄数は1162、値 下がりは499。

--取材協力:野原良明.

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