NY外為:ドルは対ユーロ11カ月ぶり高値、米利上げ見通しで

25日のニューヨーク外国為替市場で はドルが対ユーロでほぼ1年ぶりの高値に上昇した。米金融当局が2015 年中に初回利上げに踏み切るとみられている一方で、欧州中央銀行 (ECB)は追加刺激策の可能性を示唆したことが影響した。

ドルは主要通貨の大半に対して上昇した。朝方発表されたシカゴ連 銀全米活動指数は7月に予想を上回る伸びを示した。ユーロは下落。 ECBのドラギ総裁は先週、カンザスシティー連銀がワイオミング州ジ ャクソンホールで主催したシンポジウムで講演し、投資家のインフレ期 待が「大幅な低下を示した」と指摘した。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、労働市場の改 善が「予想よりも速いペースで続いた」場合は利上げが現在の想定より も早く実施され、追加利上げのペースも速まる可能性があると述べた。

チャプデレーン(ニューヨーク)の為替責任者、ダグラス・ボース ウィック氏は、「ドルは特にユーロに対して上昇するという根強い見方 がある」と述べ、「イエレン議長とドラギ総裁の発言の影響がまだ続い ている。米国は利上げへ、欧州は何かしらの量的緩和によって利下げへ 動くと今の市場は確信している」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルはユーロに対して0.4%高の 1ユーロ=1.3192ドル。一時は昨年9月9日以来の高値となる1.3184ド ルをつけた。ドルは対円で0.1%高の1ドル=104円05銭。一時1月23日 以来の高値となる104円49銭をつけた。ユーロは対円で0.3%下げて1ユ ーロ=137円27銭。

独企業景況感指数

ドイツのIfo経済研究所がまとめた8月の独企業景況感指数が発 表されるとユーロは下げ幅を拡大した。同指数は4カ月連続で低下し、 ドラギ総裁も追加措置の必要性を認識するユーロ圏経済の弱さが示され た。

Ifo経済研が25日発表した8月の独企業景況感指数は106.3と、 7月の108.0から低下した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコ ノミスト39人の予想中央値は107.0だった。

商品先物取引委員会(CFTC)がまとめたヘッジファンドなど大 口投機家の建玉明細によると、ユーロに対する弱気な見方はここ約2年 で最大となった。ユーロのネットショートは19日の終了週に13万8825枚 と、2012年7月以来で最大だった。

ジャクソンホールでの講演

ドラギ総裁はジャクソンホールでの講演で政策当局者は「中期的な 物価安定を確実にするために使える措置は全て使う」と言明した。

また、景気回復と労働市場の改善に言及したイエレン議長の発言は 7月の連邦公開市場委員会(FOMC)声明に記された当局者の認識を あらためて示した。

みずほフィナンシャルグループの為替セールス担当ファビアン・エ リアソン氏(ニューヨーク在勤)は「投資家はまだ初回利上げの時期に ついて明確でより具体的な方向性を見極めようとしている。経済統計の 一部は景気の回復を裏付ける内容だが、当局はまだ慎重な姿勢を維持し ている」と続けた。

シカゴ連銀全米活動指数は7月に0.39と、予想の0.2を上回った。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ドルは過去1カ月間で1.5%上昇。ユーロは0.5%下落、円 は0.9%下げた。

原題:Dollar Strengthens to 11-Month High on Fed Outlook; Krona Slides(抜粋)

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