8月22日の米国マーケットサマリー:ドル上昇、株小反落

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3241   1.3281
ドル/円            103.94   103.85
ユーロ/円          137.62   137.92


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       17,001.22     -38.27     -.2%
S&P500種           1,988.41      -3.96     -.2%
ナスダック総合指数    4,538.55      +6.45     +.1%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .49%        +.02
米国債10年物     2.40%       -.01
米国債30年物     3.16%       -.03


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,280.20    +4.80     +.38%
原油先物         (ドル/バレル)   93.60      -.36     -.38%

◎NY外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルがユーロに対し11カ月ぶり高 値を付けた。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長はこの日 の講演で、5年間に及ぶ景気回復で雇用は増えたと指摘。一方で労働市 場にはスラック(たるみ)が残っているとの認識も示した。

ドルは主要通貨に対し2月以来の高値に上昇。ワイオミング州ジャ クソンホールでのイエレン議長の講演は、当局が来年利上げに動くとの 観測を支持する内容となった。ユーロは下げを縮小。欧州中央銀行 (ECB)のドラギ総裁は、既に講じられている刺激措置が需要を押し 上げるとの自信を示した。ブラジル・レアルは下落。7月の経常赤字が 予想以上に増えたことが手掛かり。

RBSセキュリティーズ(コネティカット州スタンフォード)の為 替ストラテジスト、ブライアン・デンジャーフィールド氏は「市場の反 応はドルにとってプラスになっている」とし、「イエレン議長の労働市 場に対する見方がおおむねハト派寄りになっていることに、市場は非常 に慣れている。きょうの発言は特にタカ派寄りでもハト派寄りでもなか った」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時10分現在、ドルはユーロに対し前日 比0.3%高の1ユーロ=1.3245ドル。一時1.3221ドルと、昨年9月9日 以来の高値を付けた。対円では0.1%上げて1ドル=103円90銭。一 時104円18銭と、1月23日以来の高値となった。ユーロは対円で0.2%安 の1ユーロ=137円65銭。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は0.1%上昇の1028.46と、2月4日以来の高水準。

◎米国株式市場

米株式相場は小反落。前日に最高値を更新したS&P500種株価指 数は5日ぶりに下げた。地政学リスクが高まる中、欧米の金融当局者が 相次いで発言した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は前日比0.2%安の1988.56で終了。週間では1.7%上昇し、4月以来 の大幅高となった。ダウ工業株30種平均は前日比38.27ドル(0.2%)安 の17001.22ドルで終えた。ナスダック総合指数は0.1%上げ、2000年以 来の高値を付けた。

ノーザン・トラスト(シカゴ)のチーフ投資ストラテジスト、ジ ム・マクドナルド氏は「イエレン議長は何も新しいことを示唆しなかっ たようだ」と発言。「最高値更新は最近の良好な米経済指標に支えられ てきた。米金融当局も市場に将来の利上げに向けて準備させるという点 で評価できる。景気が引き続き良好な限り、地合いは強い」と述べた。

◎米国債市場

22日の米国債市場では5年債と30年債の利回り格差(イールドカー ブ)が2009年以来の最小に迫った。イエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は労働市場のスラック(たるみ)を認識しつつも、引き 続き来年の初回利上げを考慮していると市場で受け止められた。

5年債利回りは2週間ぶり高水準を付けた。イエレン議長はジャク ソンホールでの演説で、「雇用喪失からの回復過程で相当の進展を遂げ てきた」と述べた。30年債利回りは低下。ウクライナ情勢の緊迫化が影 響した。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は、「イエレン議長はもう少し ハト派的な言葉を期待されていた」と述べ、「景気がこのままある程度 の拡大を示す限り、来年半ばに初回利上げが実施される可能性がある。 だから短期債に売り圧力がかかり、利回りカーブがフラット化してい る」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後3時44分現在、5年債利回りは前日比3ベーシスポイント(b p、1b p=0.01%)上昇の1.66%。同年債価格(表面利 率1.625%、2019年7月償還)は1/8下げて99 27/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。イエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長が労働市場に著しいスラック(たるみ)が残っていると 述べたことで、利上げが近いとの懸念が後退した。

マイダス・ファンズ(ニューハンプシャー州ウォルポール)で資産 運用に携わるトム・ウィンミル氏は「市場に対するはったりだ」と指 摘。「実際に利上げすることなく、利上げの可能性を投資家に警告しよ うとしている。こうした状況は金のトレーディングレンジを押し上げる だろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比0.4%上げて1オンス=1280.20ドルで終了した。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディ エート(WTI)は下落。週間では過去9カ月で最長の5週連続安。夏 のドライブシーズンが終わりに近づいていることから、製油需要が減少 するとの見方が広がった。

エナジー・アナリティクス・グループのディレクター、トム・フィ ンロン氏(フロリダ州ジュピター在勤)は電話取材に対し、「製油業界 の業況が変化する時期を迎えつつあるため、WTIは下げている」と指 摘。「製油所稼働率にはあまり上昇余地がない」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日 比31セント(0.33%)安の1バレル=93.65ドルで終了した。終値とし ては1月14日以来の安値。

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