エボラ出血熱の臭気漂う感染地、医師たちの壮絶な戦い

エボラ出血熱には独特の臭いがある と、シエラレオネで勤務する医療ワーカーのセバスチャン・スタイン氏 は語る。

その臭いを表現することはできないが、感覚については説明するこ とができると言う。「強烈な臭いだ。顔に迫ってくる」。

エボラ出血熱治療センターを運営するスレイマン・カネー・サイド ゥ氏は、感染が疑われる人々と感染者と診断された患者を病院に移送し ようとして怒った群衆に襲われ、警察署へ逃げ込んだ。群衆は患者が自 宅で治療されることを望み、患者たちはそこで死亡した。

シエラレオネやリベリア、ギニアなどのエボラ感染地の最前線で は、医師や支援ワーカーらは数々の困難に直面している。旅行歴につい て虚偽の報告をしたり、発熱は自分たちが参列した葬式とは無関係だと 主張したりする患者らに日々対応。医療関係者に対して患者の家族は不 信感を抱き、近隣住民は恐れている。さらに、医療関係者たちは物資の 供給不足や過酷な勤務環境にいら立ちを募らせている。

リベリア政府によると、同国では一部のセンターで遺体袋が不足し ている。スタイン氏とサイドゥ氏が勤務するシエラレオネでは、患者た ちはテント群に収容され、カ氏80度(セ氏約27度)の暑さの中、全身を プラスチック製防護服に身を包んだ医療スタッフによる治療を受けてい る。

感染の発生当初は「ほぼ毎日患者が死亡し、血が至る所に付着して いたため、病室内にいるとひどく気がめいった」とスタイン氏(33)は 振り返る。同氏は民間非営利団体(NPO)「国境なき医師団」に所属 し、6月に西アフリカに赴任した。

スタイン氏によれば、現在では医療関係者たちは以前よりも前向き になっている。死亡者を数えようとするのではなく「回復した患者数に ついて話している」という。

世界保健機関(WHO)の報告によると、早期治療などにより先週 時点の感染者の回復率は約47%と、発生初期のわずか10%から上昇して いる。

原題:Smell of Ebola Hovers as Health Aides Fight Death for Survivors(抜粋)

--取材協力:Malcolm Beith、Yinka Ibukun、Elise Zoker.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE