債券は反発、米債高や下落反動で国内勢の買い-FRB議長講演見極め

債券相場は反発。前日の米国債相場 が堅調に推移したことや、最近の相場下落への反動で、国内勢から買い が入った。今晩のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演 を見極めたいとの姿勢も強い。

長期国債先物市場で中心限月の9月物は前日比9銭高の145円95銭 で始まった後、いったんは1銭安の145円85銭に下げる場面もあった。 その後は、再び買いが優勢となり、結局、21銭高の146円07銭まで上昇 し、高値引けとなった。

JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長 は、最近売られた反動で買いが優勢と指摘。「きょうは様子見姿勢が強 い中、国内機関投資家の押し目買いが入っているもよう」と説明した。 日本銀行の国債買い入れオペについては、「良くもなく悪くもなく、無 難な結果だった」と述べた。

日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10 年物国債334回債利回りは同0.5ベーシスポイント(bp)低い0.52%で始 まった後、いったん0.5bp高い0.53%まで上昇した。しかしその後は、 買いが優勢となり、徐々に水準を切り下げ、1.5bp低い0.510%まで低下 した。

中期債や超長期債も上昇。新発5年債118回債利回りは1bp低 い0.155%。新発20年物149回債利回りは1.5bp低い1.35%に低下、新 発30年債43回債利回りも1.5bp低い1.655%に低下した。

日銀が実施した長期国債買い入れオペ(総額9000億円)の結果によ ると、残存期間「1年超3年以下」と「3年超5年以下」で応札倍率が 低下した。一方、「5年超10年以下」は上昇した。

21日の米国債相場は上昇。米10年債利回りは前日比2bp低下 の2.41%程度。イエレンFRB議長講演を控えて売り持ち高を整理する 動きが強まった。一方、米株相場は続伸。S&P500種株価指数は 同0.3%高の1192.37で終了した。

米カンザスシティー連銀が21日から23日までの日程で、ワイオミン グ州ジャクソンホールで年次シンポジウムを開催している。22日にはイ エレンFRB議長やドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が講演する。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「イエレンFRB 議長の発言次第では円安・株高期待が続く可能性もあり、イベントを見 極めてから動くというのが投資家の見方ではないか。もっとも、イエレ ン議長の講演後も米国の利上げの時期は見えてこない可能性の方が高 く、米国金利の上昇圧力はいまだ限定的」と語った。

一方、JPモルガン・アセットの塚谷氏は、「イエレンFRB議長 は、ハト派姿勢を維持すると見込んでいる。ジャクソンホール後の市場 の反応に注目している」と指摘。「来週は、これまでの円安進行の調整 局面を迎え、やや円高方向に戻せば、債券は強含む展開になるのではな いか」と見込んでいる。

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