日経平均2倍動くETF、ソフバンク超す売買も-新商品登場

日経平均株価の日々の騰落率に対 し、2倍動く上場投資信託(ETF)の売買が活況だ。日本株全体のボ ラティリティ(変動率)が低下する中、高い投資収益を求める資金が流 入し、売買代金は日本を代表する銘柄で上位常連のソフトバンクやトヨ タ自動車を上回る日もある。26日には3本目の新商品が上場する。

日経平均が3%安と5カ月ぶりの下落率を記録した8日の取引で、 野村アセットマネジメントの「NEXT FUNDS 日経平均レバレッ ジ・インデックス連動型上場投信」の売買代金は2012年4月の上場以来 で最多の1616億円に膨らんだ。ETF内でのトップにとどまらず、東京 証券取引所全体でもミクシィやソフトバンクを抑え、1位だった。

買い需要の増加を受けて設定も増え、同ファンドの21日現在の純資 産総額は2270億円と、7日と比べて41%増加した。東証が公表した7月 のETF売買代金ランキングによると、同ファンドを含む日本株のレバ レッジ型・インバース型8本のうち、6本が上位15位以内に入り、売買 の主流になっている。

野村証券の塩田誠ETF・マーケティング・グループ長は「デビュ ー後間もなく訪れたアベノミクス相場に乗り、複利効果も加わった高い 投資収益を実証し注目度が高まった」と指摘。さらに、ことしに入り為 替相場の値動きが小さくなり、「FX投資家も参戦しているようだ」と みている。

6倍狙う利用法も、26日には新商品

「日経レバレッジETF」の上場来安値は12年6月4日の3230円、 その後13年5月23日に1万1900円の高値を付けた。上昇率は3.7倍で、 同期間の日経平均の94%と比べると、2倍をはるかに超える。

オンライン証券の楽天証券では、同ファンドは日々の売買代金上位 の常連となっている。篠田尚子ファンドアナリストは「相場の短期トレ ンドを読んだ上でのトレーディングツールとして活用されており、売買 回転率は非常に高い」と話す。

日経平均とTOPIXのレバレッジ型ETFを運用するシンプレク ス・アセット・マネジメントの棟田響ディレクターは「商品の価格が下 がったところで、戻りを狙って買いが膨らむ傾向がある。信用取引の利 用も活発」との見方を示した。信用取引を使えば、2倍という商品自体 の投資効果にさらに3倍のレバレッジが加わり、原資産の6倍の投資収 益が得られる計算になる。

日経平均レバレッジ型のETFは現在、野村アセットとシンプレク スアセットの2本が運用中。26日には、日興アセットマネジメントの「 上場インデックスファンド日経レバレッジ指数」が加わる。

日興アセットの今井幸英・ETFセンター長は、このタイプの商品 は個人の利用が中心としながらも、「アジアなどの海外投資家からも商 品化を求める声が多かった。当社ではインディカティブNAV(取引時 間中の推定純資産額)の公表や英語での情報開示に力を入れる」と言 う。

同社ではトラッキングエラーを抑えるため、日経平均先物だけでは なく、日経平均連動型のETF「上場インデックスファンド225」も組 み入れる運用手法を採用、差別化を打ち出している。

マザーズ先物への期待

対象指数の値動きのプラス2倍となるレバレッジ型に対し、マイナ ス2倍となるダブルインバース型はレバレッジ型の上場から2年遅れ、 ことし登場した。シンプレクスがTOPIXで、野村アセットが日経平 均で運用している。シンプレクスの棟田氏は「11月ごろに日経平均も出 したい」と、商品化を計画していることを明らかにした。

一方、株式市場、投信業界関係者の間では国内新興市場のヘッジツ ールとして、東証マザーズ指数を対象にしたインバース型の登場を期待 する声が上がっている。野村証の塩田氏は、マザーズについて「成長市 場であるが、個別で見ると当初の期待ほど伸びなくなる企業もあり、ヘ ッジが必要な市場。今は先物がなく作れないため、早く先物が創設され てインバース型ETFが出せる環境が整って欲しい」と話した。

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