米国債:4日ぶりに上昇、イエレンFRB議長の演説に注目

21日の米国債は4日ぶりに上昇。イ エレン連邦準備制度理事会(FRB)議長が22日の演説で米労働市場の 弱さを強調すると、トレーダーはみている。

5年債と30年債の利回り格差(イールドカーブ)はここ3週間で最 小となった。イエレン議長はこれまで、低金利を維持する根拠として労 働市場のスラック(たるみ)を指摘してきた。FRBが20日公表した連 邦公開市場委員会(FOMC、7月29-30日開催)の議事録によると、 「多くの参加者」は「労働市場の改善が予想よりも速いペースで続いた 場合、近い将来に変更を迫られる可能性がある」と指摘した。

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は、「投資家はイエレン議長の発言で失望が緩和されるこ とを望んでいる」と述べ、「国債強気派が喜ぶような内容が期待されて いる」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下して2.41%。同年債(表面利率2.375%、償還2024年8 月)価格は5/32上げて99 23/32。

30年債利回りは3bp下げて3.19%。5年債利回りはほぼ変わらず の1.63%。

イールドカーブ

イールドカーブは前日に続きフラット化。7月30日以来の最小とな る156bpをつけた。当局が来年利上げするとの見方を背景に5年債の 利回りはほぼ変わらず、低インフレ見通しを背景に30年債利回りは低下 した。

労働省が発表した7月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み) は前月比0.1%上昇と、5カ月ぶりの低い伸びだった。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト調査によると、10 年債利回りは年末までに2.92%に上昇すると予想されている。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は米CNBCのインタビュ ーで、金融当局は経済統計により敏感に反応する必要があり、利上げを 遅らせることに伴うリスクを抱えていると述べた。さらに過度に長期間 待てば悲惨な結果を招く可能性があると指摘した。

先物市場動向によると、当局が2015年7月までに政策金利を少なく とも0.5%に引き上げる確率は51%となっている。19日は48%だった。

入札予定

財務省は来週の入札詳細を発表した。それによると、2年債(290 億ドル)、5年債(350億ドル)、7年債(290億ドル)の入札が実施さ れる。

米国を除くG7の国債平均利回りに対する米10年債の上乗せ利回り は74bp。一時は77bpまで上昇した。同上乗せ利回りは、7月31日 は2007年以来の最高となる78bpまで拡大した一方で、今年2月には37 bpまで縮小していた。

財務省が実施した5年物インフレ連動債(TIPS、発行額160億 ドル、銘柄統合)の結果による と、最高落札利回りはマイナ ス0.281%。入札直前の市場予想はマイナス0.271%だった。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札比率は56.3%。4月時点で は58.4%と、2004年に同入札を再開して以来での最高だった。

原題:Treasuries Rise First Time in 4 Days Amid Speculation on Yellen(抜粋)

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