中国、日系車部品10社に制裁金、過去最大200億円超-独禁法違反

中国国家発展改革委員会(発改委) は、日本の自動車部品・ベアリング(軸受け)メーカー12社が価格操作 をしていたと認定し、このうち10社に制裁金の支払いを命じた。中国で 独占禁止法違反に絡む制裁金としては過去最大規模になる。

発改委がウェブサイトに掲載した声明によると、制裁金は合計12 億4000万元(約208億円)。自動車部品メーカー8社とベアリングメー カー4社が共同して価格操作したことが判明したと発表。このうち、住 友電気工業と矢崎総業に特に重い制裁金の支払いを命じた。

中国当局は自動車業界の価格設定慣行に対し、広範な調査を進めて いた。調査を受けて少なくとも自動車メーカー7社が値下げしていた。 一方、自動車部品メーカーをめぐっては、2010年から日本の公正取引委 員会や米司法省、欧州連合(EU)など各国・地域の競争当局がカルテ ルの調査や摘発を進めていた。

声明によると12社の内訳はこのほか、デンソー、愛三工業、日本精 工、日立オートモティブシステムズ、三菱電機、ミツバ、古河電気工 業、不二越、ジェイテクト、NTN。このうち日立オートモティブシス テムズと不二越は、当局の調査に全面的に協力して制裁金を免除され た。

制裁金対象の多くの企業はすでに日米欧で処分を受けており、今回 の中国の対応はこうした国際価格カルテル問題の一環とみる識者もい る。対外経済貿易大学の講師で独禁法に詳しい陳丹舟氏は、中国政府が 市場に適応した構造調整を進める中で、「カルテル摘発に、より積極的 になっている」と指摘した上で、今回の制裁は関与した企業にとって、 今後は中国にも注意する必要があるとの警告だとの見方を示した。

5社、20車種以上で使用

発改委の発表資料によると、価格操作が行われたとされる部品はト ヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、スズキ、米フォード・モーターの20 車種以上のモデルに使用されていたという。

発改委の李朴民秘書長は北京で記者団に対し、政府としては外国企 業を狙い撃ちしているわけでないとした上で、国籍にかかわらず、独禁 法に違反した企業は罰していく方針だとの従来の見解を繰り返した。

各社は相次ぎコメントを発表。住友電工は行政処罰決定書を受領し たとし、お詫びするとともに、法令順守を強化しており、公正な事業活 動の実践に取り組んでいくなどとした。業績予想の修正はないという。 矢崎総業も行政処罰金の通知を受けたとし、法令順守の一層の徹底を図 るなどとした。

一方、日本自動車部品工業会の広報担当、田中規雄氏は中国当局か らの制裁について、個別企業のビジネスの話であるとして、部工会とし てコメントは特にないと話した。

中国はカルテル摘発に本腰

今回の制裁金が最大だったのは住友電工の2億9040万元(約48億 円)。矢崎総業がそれに次ぐ2億4108万元だった。中国では2008年に独 禁法が施行され、さまざまな業界で摘発を進めてきたが、両社の制裁金 額は粉ミルクに関する事案で2億380万元の制裁金支払いを命じられた 米ミード・ジョンソン・ニュートリションを上回った。

原題:China Levies Record $200 Million Fine on Japan Parts Makers (2)(抜粋)

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