米経済への悲観的見方が支える30年債-米株の2倍強のリターン

悲観主義こそ今年の債券市場取引で 取るべき姿勢だ。

景気低迷時に最も好調となる傾向がある米30年債の2013年以降のリ ターンはプラス17.5%。これはS&P500種株価指数のリターンの2倍 余り、ジャンク債のリターンの3倍に相当する。

債券投資家が米国の経済成長に対して悲観的な見方をするのはもっ ともだと、ブラックロックのチーフ投資ストラテジスト、ラス・コステ リッチ氏は指摘。過去最大の公的債務により、今後10-20年間の米経済 成長は損なわれる見通しだと同氏は予想する。米国債の発行残高は12 兆2000億ドル(約1260兆円)と、07年の4兆5000億ドルから膨らんでい る。

コステリッチ氏は「債務が拡大すれば、成長の重しとなる可能性が 高い」と指摘。「また、成長の減速は低金利の状態がさらに長期化する ことを示唆している」と述べた。

米金融当局は長期の成長見通しを下方修正し続けているほか、低金 利を長期間維持すると繰り返し表明している。

それが30年債に投資家が資金を投入している理由かもしれない。30 年債利回りは3.2%と、過去10年間の平均を約1ポイント下回るほ か、10年債との利回り格差も2009年以降でほぼ最低となっている。

昨年の米景気は上向いていた。株式のリターンがプラス29.6%だっ たのに対し、30年債のリターンはマイナス15.1%。ブルームバーグのア ナリスト調査によると、今年の成長率見通しは2%と、昨年の2.2%を 下回ると見込まれている。

投資家がこれほどまで30年債を選好したのは、11年の欧州債務危機 以来だ。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数による と、11年の30年債リターンはプラス35.5%。金融システムが崩壊した08 年のリターンはプラス41.2%だった。

原題:Pessimism Reigns in Bonds as BlackRock Sees Debt Hurting Growth(抜粋)

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