スカイマークがストップ高、エアアジアが経営権を検討

事業継続に重要な疑義が生じている ことを明らかにしたスカイマークの株価がストップ高となった。関係者 によると、マレーシアの格安航空会社(LCC)、エアアジアが経営支 援の検討に入ったことが明らかになった。

19日の取引は、値幅制限いっぱいの前日終値比50円(28%)高 の230円のストップ高で終えた。2008年10月以来の日中上昇率で、株価 水準は欧州エアバスとの違約金をめぐり急落した後では最も高い。同業 の日本航空は0.3%下落、ANAホールディングスは0.1%上昇だった。

事情に詳しい関係者によると、エアアジアは、再参入を決めた日本 での事業拡大戦略の選択肢の1つとして、スカイマークへの資本参加な どを通じた経営権獲得を検討している。匿名を条件に明らかにした。エ アアジアによるスカイマーク支援については、日本経済新聞が19日朝刊 で伝えた。

エアアジアは電子メールを通じ「業界のうわさ」だとコメント。フ ェルナンデス最高経営責任者(CEO)も自身のツイッターで、同社は スカイマークには関心なく、協議も行われていないとコメントした。ス カイマークの広報担当、伊豆丸由佳氏は電話取材に対し、エアアジアか らアプローチは受けておらず、何も協議をしていないと述べた。

日経新聞によると、エアアジアはスカイマークの経営権獲得に向け て具体的手法を検討中で、株式公開買い付け(TOB)も視野に金融機 関との調整に入っているという。

市場はTOB期待

DZHフィナンシャルリサーチの田中一実アナリストは「急騰は TOBで高く買ってくれることを期待してのことだろう」と言う。スカ イマークは国内航空市場の寡占状態に競争をもたらすことを事業目的に していることから、「エアアジアが支援企業となる選択は、国内大手2 社よりもより現実的な側面があり、業界としても受け入れやすいのでは ないか」と述べた。

スカイマークは現在国内線の運航のみで、羽田空港の発着枠を36枠 保有している国内第3位の航空会社。来年度からの国際線参入を目指 し、エアバスから超大型機A380を6機購入する計画だった。しかし 先月記者会見した西久保愼一社長によると、資金繰りが苦しくなったこ とから納入の延期をエアバスに申し入れたところ、契約解除の通知が来 たという。

スカイマークは7月31日に発表した決算短信で、4-6月期の赤字 や、エアバス機の契約解除に伴う違約金を負担する可能性があることを 理由に、継続企業の前提に「重要な疑義」があると明らかにした。

解約違約金

短信によると、同社の4-6月期は58億円の純損失だった。エアバ スに発注した6機のA380について「多額の解約違約金の支払い」を 求められているという。さらに、エアバスにすでに支払った約260億円 の前払い金は「全額が返還されない可能性」があるという。

エアアジアは新会社を設立し、日本のLCC事業に再参入すること を7月1日に発表した。同社はANAHDの前身、全日本空輸と共同出 資の形で11年に合弁会社を立ち上げたが、運営をめぐり両社の意見が合 わず、昨年10月末に合弁を解消している。

航空法の規定では、国内航空会社には外資規制があり、外国人の議 決権割合は3分の1を超えることが出来ない。

--取材協力:Kyunghee Park.