若者よ東へ行け、ロンドンは世界一でなくなる-ギルバート

フォーブス誌が掲載した研究結果に よると、ロンドンは「世界で最も影響力のある都市」だ。英国の首都ロ ンドンに四半世紀も住んでいる私としては気分がいい。同時にちょっと 心配でもある。この順位は何年かたてば大きく変わると予言されている からだ。

論文の共同執筆者、シンガポールの公務員研修所(CSC)の上級 客員研究員のジョエル・コトキン氏は住民の多様性や海外からの投資、 企業本社の数、空路で少なくとも週3便はつながる他の主要都市の多さ などの基準に基づいて順位を決めた。

上位はトップからロンドン、ニューヨーク、パリ、シンガポール、 東京、香港、ドバイの順。北京とシドニーが同率8位、ロサンゼルスお よびオレンジ郡、サンフランシスコのベイエリア、トロントが同率10 位。

地域別でみれば、欧州の2都市、北米の4都市、アジア太平洋地域 の5都市、中東で1都市が10位までに入っていることになる。中南米の 最高はメキシコ市の41位。アフリカはヨハネスブルクが31位で最高。

ニューヨークは僅差でロンドンにトップを譲ったが、投資銀行やヘ ッジファンド、株取引、メディア、広告、音楽、ファッション、高級品 とさまざまな分野での優位は世界の舞台での強さを揺るぎないものにし ている。

しかしながら、未来の覇者を予想させるのは番付表の中間に固まっ ているアジア太平洋地域の都市だ。「最終的には、中国から世界一の都 市が出る公算が大きい」とコトキン氏は語る。10年か20年後には北京か 上海が世界一の都市になっているだろうという同氏の予言に、異を唱え るのは難しい。

ロンドンの影響力の大きな部分が欧州と米国の架け橋的位置にある という偶然の地理的条件にもたらされていることを、英国の政界リーダ ーたちが十分に理解していないのではないかと私は不安に思う。ロンド ンが享受してきたこの強さには明白で現実的な危険がある。欧州連合 (EU)加盟国としての英国の役割について無責任になりがちな傾向が 英政治家にますます垣間見られるからだ。

私はランキングで10位以内の都市の大半を訪れたことがあるが、そ のいずれにも引っ越そうとは思わない。しかし、これからキャリアを築 こうとしている野心ある若者にはこう言うだろう。「若者よ、東へ行 け」。(マーク・ギルバート)

(マーク・ギルバート氏は、ブルームバーグ・ビューのコラムニス トです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)

原題:London Won’t Be ’Most Influential’ Long: Mark Gilbert (Correct)(抜粋)

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