ECBの銀行向け低利融資策、魅力失う-景気リスク拡大

ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁 のユーロ圏経済回復を見込んだ銀行向け低利融資の公約が魅力を失いつ つある。

ブルームバーグ・マンスリー・サーベイでエコノミストらは、銀行 に融資を促すことが目的のこのプログラムによる資金供給額予想を引き 下げた。この引き下げが示しているのは、ユーロ圏経済見通しが融資需 要を押し上げるほど力強くならず、ドラギ総裁が域内経済の健全化の鍵 だと述べた資金供給策の効果が損なわれるとの懸念だ。

成長の勢いが失われ、インフレ率は約5年ぶり低水準となっている ユーロ圏経済は、ロシアとの対立深刻化でさらなる見通し悪化リスクに さらされている。このためECBには、デフレリスクやリセッション (景気後退)再発の回避に向け量的緩和などの抜本策導入で景気刺激を 強化するよう求める圧力が強まっている。

コメルツ銀行のアナリスト、ピーター・ディクソン氏(ロンドン在 勤)は「次のステップは流動性需要がどの程度かを見極めることだ」と 述べた上で、「予想を大きく下回る場合は、ECBは方針の見直しと量 的緩和の議論再開を迫られるかもしれない」と指摘した。

今月の調査でアナリストはECBの対象を限定した長期リファイナ ンスオペ(TLTRO)での銀行の借入額を6500億ユーロ(約89兆円) と推定した。先月調査の推計は7100億ユーロだった。

原題:Draghi Cash Offer Seen Losing Lustre as Euro-Area Risks Increase(抜粋)

--取材協力:Jennifer Ryan.

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