ビットコインのクラケン日本進出検討-議員らにも創業者接触

ジェス・パウエル氏は、仮想通貨ビ ットコインの私設取引所を運営するマウント・ゴックスが長くもたない と認識していた。今年2月の破綻よりも2年余り前のことだ。

パウエル氏はマウント・ゴックスのハッカー攻撃からの立ち直りを 支援するため、2011年6月に土壇場で東京に飛んだ。マルク・カルプレ ス最高経営責任者(CEO)がサービスの立て直しに集中する中で、プ レスリリースの草案作成やスタッフの採用・トレーニングといった日常 業務をパウエル氏が切り盛りした。

この東京訪問から1カ月後にパウエル氏はマウント・ゴックスと競 合するビットコイン取引所の運営会社「クラケン」を設立することにな る。同氏は具体的な日程への言及は避けながらも、日本でのサービス提 供に向けて協議中であることをインタビューで明らかにした。

デジタル通貨の取引を10年以上前から手掛けるパウエル氏(33)は 「マウント・ゴックスがハッカー攻撃で1週間ダウンした後、エコシス テム(生態系)の決定的に重要な部分であることがはっきりと分かっ た。同社が破綻した後に取って代わる存在になりたいと考えた」と語っ た。

4億7000万ドル(約480億円)相当のビットコインが盗難で消失 し、マウント・ゴックスが今年2月に経営破綻すると、サンフランシス コに拠点を置くクラケンの利用者ベースは2カ月で50%急増し、ビット コイン取引最大手の一つに躍進する。パウエル氏が7月29日の電話イン タビューで語ったところでは、ビットコインの1日当たりのユーロ取引 の約半分をクラケンが占めている。

パウエル氏は日本の議員らと交流し、新たなサービス開始に向けた 下準備を行うために5月に日本に戻った。規制のハードルと不透明さが なお新たな市場開設の障害になっている状況が背景にある。

同氏は「日本の政治家の寛容さには実に驚いた。日本と比べれば米 国は暗黒時代に等しい」と発言。「新たな地域への進出は、銀行パート ナーの獲得に左右される部分が大きい」と述べたが、日本の銀行の具体 名は明らかにしなかった。

原題:Mt. Gox Insider’s Kraken Bitcoin Exchange to Open in Japan (1)(抜粋)

--取材協力:Jason Clenfield.

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