豪州:悲惨指数が08年以来の高水準-利下げの見通しほぼ皆無

オーストラリアでは国内経済に暗雲 が広がっている。豪準備銀行(中央銀行)のスティーブンス総裁がこれ まで経験した中で最も厳しい難題の1つになりつつある。

失業率とインフレ率を足して算出する豪州の悲惨指数は6月に9.0 と、2008年以来の高水準に達した。同年にはリーマン・ブラザーズ・ホ ールディングス破綻が世界の信用市場の凍結を招き、米国が大恐慌以来 最悪のリセッション(景気後退)に陥るきっかけとなった。

米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)は労働 市場のスラック(たるみ)解消などを目的に金融緩和を続けているが、 豪州では物価上昇圧力が金融緩和の制約となっている。その結果、ステ ィーブンス総裁が利下げする見通しはほとんどない。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)の豪経済・債券戦略責 任者、スーリン・オン氏(シドニー在勤)は「追加利下げのハードルは 高い。すでに歴史的な低水準にある金利を引き下げる理由は説得力のあ るものでなければならない」と述べた。

6月の悲惨指数は今回の緩和局面に入った時点より高い。同指数は 6月の失業率6%と4-6月(第2四半期)の前年同期比の物価上昇率 3%がベースとなっている。

同月の悲惨指数が発表された後、失業率は12年ぶりの高い水準とな る6.4%に上昇。豪中銀は今月8日、失業率が16年より前に持続的に低 下する公算は小さいと説明した。スティーブンス総裁は20日、議会証言 する予定。

原題:Misery Unseen Since 2008 Besets Australia in Conundrum for RBA(抜粋)

--取材協力:Narayanan Somasundaram、David Fickling.

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