ドルは102円前半、米金融政策見極め-地政学的リスクくすぶる

東京外国為替市場では、ドル・円相 場が1ドル=102円台前半で推移。週後半にかけて米金融政策の先行き を見極めるための材料を控えて、ドルの上値は限定的となった。

午後3時5分現在のドル・円相場は102円35銭付近。ドルは朝方に 付けた102円45銭を上値に、午後にかけてじりじりと水準を切り下げ た。前週末の海外市場では一時102円72銭と、5日以来の水準までドル 高・円安が進行。その後は地政学的リスクが警戒され、102円14銭まで 円が水準を切り上げた。

バークレイズのミツル・コテチャ氏(シンガポール在勤)は、「ド ルの下押し圧力が続いている」とした上で、米連邦準備制度理事会 (FRB)のイエレン議長がハト派的な発言をするとの見方や物価の安 定見通しが背景にあると説明。米金利の低下も相まって、目先はドルの 上値が抑えられやすいとみている。

米国では、18日に全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェル ズ・ファーゴが8月の住宅市場指数を発表するほか、19日には7月の消 費者物価指数(CPI)など、週内に各種経済指標の発表が控えてい る。

また、21日からは米ワイオミング州ジャクソンホールでカンザスシ ティー連銀主催の年次シンポジウムが3日間の日程で開かれる。22日に はFRBのイエレン議長と欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の講演 が予定されている。

地政学的リスクくすぶる

ウクライナとロシアの外相は17日、ドイツとフランスの外相を交え て会談した。シュタインマイヤー独外相がベルリンでの記者会見で、停 戦についての議論があったとし、協議は難しかったものの、幾つかの問 題で前進したと述べた。

みずほ証の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「リスクオフム ードの加速は見られていない」としながらも、ウクライナ情勢の鎮静化 に向けて一定の努力は続いている中で、「全く成果がない」とし、「地 政学的リスクは緊張感が高い」と指摘。その上で、週後半にかけては米 国の景気や金融政策に市場の目が移っていく可能性があると言い、ド ル・円相場は102円から103円での推移を見込んでいる。

ウクライナのポロシェンコ大統領が15日までに明らかにしたところ によると、同国軍はロシアから夜間に越境してきた武装車列を攻撃し た。一方、ロシア外務省は支援物資を積んだ別の車列が攻撃される恐れ があると警告した。

15日の米国債市場では、ウクライナでの混乱を手掛かりに安全需要 が高まったことなどを背景に、10年債の利回りが一時2.30%と、2013年 6月19日以来の水準まで低下した。

--取材協力:Kevin Buckland.

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