古屋国家公安委員長らが靖国参拝、首相は玉串料-中国が批判

古屋圭司国家公安委員長、新藤義孝 総務相が終戦記念日の15日午前、靖国神社を参拝した。安倍晋三首相は 参拝を見送ったが、自民党の萩生田光一衆院議員が代理として玉串料を 奉納した。共同通信によると、稲田朋美行政改革担当相も午後に参拝。 中国外務省はこれらの行動を批判するコメントを発表した。

古屋氏は参拝後に記者団に配布した文書で「1人の日本人として靖 国神社に参拝することは当然」と指摘しつつも、「近隣諸国を刺激しよ うなどという意図は全くない」と説明した。新藤氏は記者団に対し、2 度と戦争をしてはいけないという思いで参拝したと語った。

靖国神社には極東国際軍事裁判(東京裁判)でA級戦犯とされた開 戦時の政治指導者らも合祀されており、中国や韓国がこれまでも日本の 首相や閣僚の参拝に反発している。安倍首相は2日のブラジルでの内外 記者会見で、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)にあわせた 日中首脳会談開催を呼び掛けた。先週末にはミャンマーで日中外相会談 が開かれたばかりだった。

中国外務省は15日、靖国神社について「A級戦犯を賞賛している場 所だ」と指摘した上で、閣僚による参拝と首相の玉串料奉納に「断固と して反対する」と批判する華春瑩報道官のコメントを発表した。

北京大学の梁云祥教授は日中首脳会談について「両国ともなんとか 開きたいと考えている。中国は安倍政権が長期政権になると気付いた」 と指摘し、「領土問題で妥協を迫るのは難しいが、歴史問題なら日本も 多少譲歩できるだろう」と分析した。靖国神社については、「首相や外 相などの重要閣僚が参拝すればいくらかの影響はあるが、他の政治家の 参拝は毎年行われている」との見方を示した。

昼前には超党派の議連「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の 会」のメンバーが集団参拝。水落敏栄事務局長(自民党参院議員)によ ると、岸信夫外務副大臣を含む80人超が参加した。岸氏は安倍首相の 弟。

玉串料

古屋、新藤、稲田の3氏は昨年の終戦記念日もそれぞれ参拝。首相 はこの時は萩生田氏が代理で玉串料を奉納するにとどめたが、第2次政 権発足1年に当たる昨年12月26日に参拝した。現職の首相としては2006 年の小泉純一郎氏以来、7年ぶり。

今年1月、中国外務省の華報道官は北京での記者会見で、安倍首相 の靖国参拝が中国との対話の扉を閉ざした、と指摘。首相は今年4月の 春の例大祭では供物を奉納し、参拝は見送った。

萩生田氏は15日、靖国神社で記者団に対し、「揺るぎない恒久平和 を誓ってほしい」と指示されたことを明らかにした。同氏は15日参拝し ない理由について首相から説明があったかとの質問に対しては、「特に ございません」と述べた。玉串料は自民党総裁名で納めたことも明らか にした。

安倍首相は都内の日本武道館で行われた全国戦没者追悼式で、「歴 史に謙虚に向き合い、その教訓を深く胸に刻みながら、今を生きる世 代、そしてあすを生きる世代のために国の未来を切り開いてまいりま す」と述べた。

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