長期金利は一時0.5%割れ、欧米金利低下で買い先行-午後は売り優勢

債券市場では長期金利が一時、1年 4カ月ぶりに0.5%割れとなった。前日の欧米債券相場が経済指標の低 迷で堅調推移となった流れを引き継いで買いが先行した。午後は高値警 戒感などから売りがやや優勢となった。

日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10 年物国債の334回債利回りは前日比横ばいの0.50%で開始。午前9時50 分すぎに0.5ベーシスポイント(bp)低い0.495%と、2013年4月8日以来 の0.5%割れを記録した。午後に入ると売りが出て、再び0.50%で推移 した。20年物の149回債利回りは1.36%で推移した後、午後3時前後 に0.5bp低い1.355%と7月18日以来の水準に下げた。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、 「金利低下の流れは変わっていない。これまで日銀国債買い入れオペで 買われていたのが、足元では実体経済の悪化を織り込みながらの買いも 入っている」と話した。午後の相場については、「週末でポジション調 整の売りや来週19日の20年債入札に向けた調整もあり、上値が重い展 開」と説明した。

長期国債先物市場で中心限月の9月物は前日比2銭高の146円19銭 で開始。一時は146円25銭と中心限月ベースで昨年4月5日以来の高値 を付けた。しかし、午後に入ると株価の持ち直しなどから水準を切り下 げ、2銭安まで下落。結局は1銭安の146円16銭で引けた。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは「市場全 体がお盆モードで様子見姿勢が強く、おおむね横ばい圏内だった」と指 摘。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長や各国の中銀総裁 が来週、米ワイオミング州ジャクソン・ホールでのシンポジウムでどの ような発言をするか、市場の予想を上回るハト派的な見解が出るかが当 面の焦点になると述べた。

欧米債堅調

14日の米国債相場は続伸。10年債利回りは前日比2bp低下の2.40% 程度となった。米30年債入札が順調となったことや先週の新規失業保険 申請件数が6週間ぶりの高水準だったことが背景。同日の欧州債市場で は独10年国債利回りは一時、1%の大台を割り込んだ。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「グローバルに中央銀 行のハト派化がテーマになっている。株価が相当上がらないと債券高の 勢いを止められないだろう」と指摘した。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ3本(総額9000億円) の結果によると、残存期間3年超5年以下の応札倍率は4.94倍と前回 の6.56倍から低下。5年超10年以下も2.82倍と前回3.05倍から低下し た。一方、1年超3年以下は4.75倍と前回の3.74倍から上昇した。

--取材協力:池田祐美.

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