LIBORを銀行が捨てる日、無料がいきなり410万円-ABA

ロンドン銀行間取引金利( LIBOR)を融資金利の指標として利用することを一部の銀行がやめ る可能性がある。LIBORの運営・管理を今年引き継いだ米インター コンチネンタル取引所(ICE)が請求する新たなライセンス料がその 理由だ。米銀行協会(ABA)の首席弁護士、デナイエット・デピエロ 氏が明らかにした。

300兆ドルを上回る証券や融資、デリバティブ(金融派生商品)を 組成するための指標として用いられるLIBORについて、ICEは7 月1日に年間8000-4万ドル(約82万-410万円)の使用ライセンスを 含む新たなライセンス契約を導入した。

かつて英国銀行協会(BBA)が運営・管理していた際は、 LIBORを再販したい場合に支払う年間手数料を除き、原則無料で利 用することができた。

ABAのデピエロ氏は電話インタビューで、「LIBORの利用を やめるかもしれないと言う銀行は幾つも存在する」と説明。新たなライ センス料の適用範囲は明確でないとしながらも、時間の経過した融資を バランスシートに抱える銀行から協調融資への参加、あるいはデリバテ ィブ契約の締結を望む金融機関に至るまで、基本的にあらゆる利用に伴 い支払いが生じることになりそうだと語った。

デピエロ氏はその上で、「誰もがICEがどう動くか見守ってい る。費用対効果の観点からLIBORの利用を続けるか、やめるかとい う問題になる」と述べた。

JPモルガンとBOA、バークレイズ

米連邦預金保険公社(FDIC)と米投資信託協会(ICI)のデ ータによれば、米国で適格投資ファンドを運用する投資会社約800社と 約7000行の銀行の多くが、新たなライセンス料の影響を受ける可能性が ある。LIBORは世界的に利用されており、全世界の金融機関や投資 会社もICEの新たなライセンス契約の対象となる。

ブルームバーグ・ニュースの親会社であるブルームバーグ・エル・ ピーは、LIBORの金利データを顧客に再販しているため、ICEの 新たなライセンス料の適用を受ける。

ICEによると、LIBORの算出に協力している米JPモルガ ン・チェースとバンク・オブ・アメリカ(BOA)、英バークレイズな どの銀行に対しては、新たなライセンス料の請求は行わない。

ささやかな負担

ICEのジェフリー・スプレッカー最高経営責任者(CEO)は8 月7日の電話会議で、LIBOR使用料の体系について修正の余地があ ると発言。「これらのライセンス料は、LIBORの大口ユーザーにと って比較的ささやかな負担だ。LIBORが全世界でこれほど広範囲に 利用されているのは驚くべきことだ。異なる種類のユーザーから多くの 意見が寄せられており、調整を進めている」と語った。

原題:Banks Mull Bailing on Libor in Loans as ICE Adds Licensing Fees(抜粋)

--取材協力:Kristen Haunss.

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