日本株2カ月半ぶりの5日続伸、市況高の海運堅調-上げ小幅

東京株式相場は約2カ月半ぶりの5 日続伸。ウクライナ情勢の緊張緩和や為替の落ち着きが終日下支え要因 となり、運賃市況高を材料に海運株が買われ、医薬品や陸運、直近さえ なかった不動産など内需関連株も堅調だった。ただ、高値警戒感や週末 を控えた持ち高整理の売りが上値を抑え、株価指数の上げは小幅。

TOPIXの終値は前日比0.18ポイント(0.01%)高の1270.68、 日経平均株価は3円77銭(0.02%)高の1万5318円34銭。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの中尾剛也シニアイン ベストメントマネジャーは、「リスクオフ(回避)による海外投資家の 売りで下げたが、日本株はファンダメンタルズにフォーカスすれば、弱 気になる局面ではない」とみる。一方、10%前後の今期の増益率から考 えると、「上昇も急ピッチでなく、緩やかなペース」とも指摘した。

ロシアのプーチン大統領は、クリミア半島ヤルタ近郊で14日に開か れた会議で、ウクライナ紛争終結へあらゆる可能な行動を取るとし、ロ シアは国際社会から自らを孤立させるべきではないとも発言した。

14日のシカゴ・オプション取引所のボラティリティ指数(VIX) は、5月以来で最長となる5日連続の低下。ウクライナ情勢の小康状 態、低調な欧米経済統計を背景にした低金利の長期化観測もあり、米国 株は続伸、きょうのドル・円は1ドル=102円台半ばで安定推移した。

野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテ ジストは、「地政学リスクの後退とユーロ圏の金融緩和強化期待で、海 外市場はミニリスクオン(選好)のような状態となっている」と言う。 この影響を日本株も受けており、きょうの主要株価指数はマイナス場面 もあったが、結局TOPIXは6月4日の10連騰、日経平均は5月29日 の6連騰以来の続伸記録となった。14日に発表された4-6月のユーロ 圏域内総生産(GDP)速報値は、前期比ゼロ成長だった。

もっとも、指数の上げも限定的。TOPIXは終値ではかろうじ て25日移動平均線を維持した。「続伸後、25日線まで回復したこともあ り、戻り一服。お盆休みと週末要因で売りも買いも閑散」と、カブドッ トコム証券の山田勉マーケットアナリストは話していた。また山田氏 は、海外要因より国内要因に目を向けるべきとし、国内は「景気後退に 陥るかもしれない局面にある」とみている。

東証1部33業種は海運や不動産、医薬品、金属製品、電気・ガス、 陸運、鉄鋼、卸売、ゴム製品など16業種が上昇。海運は、ばら積み船の 国際運賃市況の連騰が好感された。鉱業や石油・石炭製品、非鉄金属、 保険、パルプ・紙、ガラス・土石製品、建設など17業種は安い。鉱業や 石油は、ユーロ圏経済の停滞を材料に前日のニューヨーク原油先物が急 反落したことがマイナス材料。

売買代金上位ではソニー、三菱地所、日本郵船、川崎汽船、商船三 井、アステラス製薬、星光PMC、JR東海、任天堂が上昇。川崎船に は、UBS証券による投資判断引き上げの材料もあった。これに対しダ イキン工業、鉄建、国際石油開発帝石、富士重工業、ヤクルト本社は下 げた。東証1部の売買高は15億7937万株、売買代金は1兆3922億円で、 代金は4月21日以来の低水準。値上がり銘柄数は948、値下がり695。

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