米国債:30年債上昇、成長伸び悩み懸念で入札では需要が増加

米国債市場では30年債が続伸。米経 済成長の伸び悩みや、欧州の債券に対する米国債の上乗せ利回りがこ こ10年余りで最大となっていることを受け、この日の30年債入札(発行 額160億ドル)では強い需要が見られた。

30年債入札での最高落札利回りは2013年5月以来の低水準だった。 投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.60倍。過去10回の入札の平均 は2.40倍だった。新規失業保険申請件数が予想以上に増加したことを受 け、30年債利回りは朝方も下げていた。エコノミストらは約1年ぶり に、10年債利回りの年末予想を3%未満に引き下げた。

キャボット・マネー・マネジメントのマネーマネジャー、ウィリア ム・ラーキン氏は「極めて順調な入札だった」とし、「市場参加者らは 利上げ開始が来年後半にずれ込むとの見方に移りつつある」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、既発30年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の3.19%。8日には3.18%と、13年6月6日以来 の低水準を付けた。同年債(表面利率3.375%、2044年5月償還)価格 はこの日32/32上げて103 1/2。

5年債利回りはほぼ変わらずの1.57%。3年債利回りもほぼ変わら ずの0.89%。

30年債入札

30年債入札での最高落札利回りは3.224%。ブルームバーグ・ニュ ースがプライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)8社を対象 に実施した事前調査では3.256%が見込まれていた。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札比率は45.9%。過去10回の 入札の平均は44%。

プライマリーディーラー以外の直接入札者の落札比率は24.4% と、11年10月以来で最大。過去10回の平均は15.7%。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の指数によれば、30年債の年初 来リターンは前日までにプラス16%と、同期間としては10年以降で最 高。米国債全体ではプラス3.8%となっている。昨年は30年債のリター ンはマイナス15%、米国債全体ではマイナス3.4%だった。

ブルームバーグが8日から13日にかけて実施したエコノミスト調査 の中央値では、10年債利回りは年末時点で2.92%が予想されている。予 想が3%を下回ったのは13年5月以来で初めて。1月時点では3.44%と 見込まれていた。

失業保険申請

米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は31万1000件と、6週間ぶりの高水準だった。これを手掛かりに米国債 相場は上昇した。前日は7月の小売売上高がほぼ変わらずと、ここ6カ 月間で最悪の結果となったことで米国債は買い進まれた。

ユーロ圏経済は4-6月(第2四半期)にプラスの予想に反してゼ ロ成長となった。欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が14日発 表した4-6月のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は前期比変わら ず。1-3月(第1四半期)は0.2%増だった。

米10年債の独10年債に対する上乗せ利回りは139.6bp。7月31日 には140.3bpを付けた。これは終値ベースに基づいた場合、過去15年 で最大となる。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの米債券金利責任者、 ト ーマス・ディガロマ氏は「経済を前進させるため、欧州中央銀行 (ECB)が政策緩和の面で一段の措置を講じるかどうかに、強い関心 が集まっている」とし、「欧州経済は低迷している」と続けた。

原題:Treasury Bonds Climb as Economic Concern Bolsters Demand at Sale(抜粋)

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