8月13日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が対ドル1週ぶり安値-世界的低金利見越し逃避需要減

ニューヨーク外国為替市場では円が対ドルで1週間ぶりの安値。世 界的に低金利政策が長期化するとの見方が広がり、円に逃避する動きが 後退した。

朝方は7月の米小売売上高統計を受けて、ドルは下げる局面もあっ た。賃金の伸び鈍化による買い控えで、小売売上高は前月比ほぼ変わら ずだった。ポンドは4カ月ぶり安値付近。イングランド銀行(英中央銀 行)は賃金の伸び悩みを指摘した。ブラジル大統領選に出馬する候補者 が飛行機事故で死亡したことを受けて、レアルは不安定な動きとなっ た。株式相場は世界的に堅調。

クレディ・アグリコルのマクロストラテジスト、マーク・マコーミ ック氏(ニューヨーク在勤)は「主要10カ国を眺めてみると、それぞれ の中央銀行間で経済成長見通しのばらつきが顕著になっている」と指 摘。「日本では弱い国内総生産(GDP)統計が発表された。これで日 銀の追加緩和の可能性が再び注目される。恐らくは来年だろう」と述べ た。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.2%安い1ドル =102円42銭。一時は6日以来の安値となる102円54銭を付けた。円は対 ユーロでは0.1%下げて1ユーロ=136円88銭。ドルは対ユーロでほぼ変 わらずの1ユーロ=1.3364ドル。ポンドは0.7%下げて1ポンド =1.6688ドル。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は1021.18でほぼ変わらず。

セスナ機墜落、米小売売上高

レアルは0.7%高から0.6%安の間で高下した後、0.2%安の1ドル =2.2816レアル。エドゥアルド・カンポス候補が乗った9人乗りのセス ナ機は悪天候でいったん着陸をあきらめた後、墜落した。

米商務省が発表した7月の小売売上高(速報値)は前月比ほぼ変わ らず。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は0.2%増だった。6月は0.2%増。7月の自動車を除く小売売上高 は0.1%増と、前月の0.4%増から減速した。

シティグループの主要10通貨(G10)戦略の米州責任者、リチャー ド・コチノス氏は「統計の詳細に目を向けると上方修正される可能性が やや気になったため、大きな反応はなかった」と指摘。「明日のドイツ GDPが非常に心配だ。対ドルでユーロが伸び悩んだのはそのためだ」 と説明した。

ブルームバーグがまとめたエコノミストやストラテジスト37人の予 想中央値では、4-6月(第2四半期)の独GDPは0.1%の縮小とさ れている。1-3月期は予想を上回る0.8%成長だった。

GDP6.8%減

円は主要16通貨の大半に対して下落。4-6月期のGDP速報値は 前期比年率で6.8%減と、2四半期ぶりのマイナス成長となった。

イングランド銀行のカーニー総裁は13日、利上げを急がない方針を 示した。英国の景気回復に対する国外リスクと賃金の伸びの弱さを理由 に挙げた。これを受けてトレーダーらが予想する2007年以来で初となる 英利上げのタイミングは先送りされた。

三菱東京UFJ銀行の通貨ストラテジスト、リー・ハードマン氏 (ロンドン在勤)は「日本や英国、ユーロ圏の経済統計はこれまでの緩 和的な金融政策の反転を中銀が急いでいないことを示唆している」と指 摘。「それは流動性と高利回り資産を押し上げる効果がある。リスク・ オンのセンチメントが広がっているのは恐らくそのためだ」と述べた。

原題:Yen Declines to Lowest in a Week on Central Banks; Pound Drops(抜粋)

◎米国株:S&P500種は2週ぶり高値-小売統計で利上げ観測遠のく

13日の米国株は上昇。S&P500種株価指数は2週間ぶり高値をつ けた。米小売売上高が前月比変わらずだったことで、米金融当局は利上 げを急がないとの観測が広がった。

アマゾン・ドット・コムは上昇。チャンネルアドバイザーによる と、7月の既存店売上高は40%増加した。バーテックス・ファーマシュ ーティカルズを中心にヘルスケア関連株が上昇した。一方、百貨店のメ ーシーズは下落。利益が予想に及ばなかったことが影響した。

S&P500種株価指数は前日比0.7%上昇の1946.72。7月30日以来 の高値。ダウ工業株30種平均は91.26ドル(0.6%)高の16651.80ドル。

RWベアードのチーフ投資ストラテジスト、ブルース・ビトルズ氏 は「米国外での出来事が若干落ち着き始めたとの感触はある。また小売 売上高の統計内容を見ると、米当局が近く積極的に利上げに動くことは ないと言えそうだ」と述べた。

米商務省が発表した7月の小売売上高(速報値)は季節調整済みで 前月比ほぼ変わらずと、ここ6カ月間で最悪の結果だった。特に自動車 が落ち込んだほか、賃金の伸び鈍化で消費者の買い控えが見られた。

先月発表された第2四半期の実質国内総生産(GDP、 季節調整 済み、年率)速報値は前期比4%増加。米雇用者は7月までに6カ月連 続で20万人超の増加だった。

S&P500種は7月24日に記録した過去最高値からは最大3.9%下落 した。イラクやイスラエル、ウクライナでの紛争によって世界経済の成 長ペースが減速するとの懸念が背景にある。この日の終値は最高値 を2.1%下回った。

イラク情勢

過激派武装組織「イスラム国」が勢力を広げたイラク北部では、ク ルド人部隊が拠点奪還を目指し戦闘を繰り広げている。一方で同国のマ リキ首相は、各国からの支持を失いつつも続投に固執する姿勢を崩して いない。

フィラデルフィア・トラストの最高投資責任者(CIO)、リチャ ード・シーシェル氏は、「数多い地政学的な問題が今のところやや落ち 着いたか、後回しにされている」と述べ、「投資家にとっては、ポジシ ョンを積み増すかどうかを見極める機会となり、実際にこの日はそうい う動きだった」と続けた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は8.7%下げて12.90だった。

10指数いずれも上昇

S&P500種産業別10指数はいずれも上昇。特にヘルスケア関連株 と情報技術関連株が値上がりした。バーテックスは3.9%高と、S& P500種銘柄の中で最も値上がりした。

バイオテクノロジー企業インターミューンは14%高。同社は仏サノ フィやスイスのロシュ・ホールディングなど複数の欧州製薬大手から買 収案を提示されたと報じられた。

アマゾンは2.2%高。チャンネルアドバイザーは同社売上高の伸び 率は年初から毎月上昇していると指摘した。

メーシーズは5.5%安。集客のための値下げが利益マージンを圧迫 し、利益が予想を下回った。

原題:S&P 500 Climbs to 2-Week High as Slow Retail Sales Fuel Fed Bets(抜粋)

◎米国債:上昇、景気の先行きを懸念-小売売上高ほぼ横ばいで

米国債相場は上昇。10年債利回りは1年ぶり低水準に接近した。賃 金が伸び悩む中で7月の米小売売上高は前月比ほぼ変わらずとなり、景 気が勢いを増すのは厳しくなるとの観測が広がった。

米財務省がこの日実施した10年債入札(発行額240億ドル)では最 高落札利回りが約1年ぶり低水準となった。30年債は4営業日ぶりに反 発。14日には30年債入札(発行額160億ドル)が実施される。市場では 来年6月までに米政策金利が引き上げられるとの見方が後退した。この 日はまた、予想より弱い経済指標を背景にドイツや日本で国債相場が上 昇した。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「小売売上高は弱い内容だった」とし、「金融当局 は低金利を早計に切り上げるリスクよりは、長期間維持し過ぎる方を選 ぶだろう。当局はスラック(たるみ)を懸念している」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の2.42%。一時2.47%に上げる場面もあった。8日に は2.35%と、13年6月20日以来の低水準を付けた。同年債(表面利 率2.5%、2024年5月償還)価格はこの日、9/32上げて100 23/32。

5年債利回りは4bp低下の1.58%。30年債利回りは3bp下げ て3.24%。

10年債入札

10年債入札では最高落札利回りは2.439%と、13年6月以降で最 低。ブルームバーグ・ニュースがプライマリーディーラー(政府証券公 認ディーラー)6社を対象に実施した事前調査では2.435%が見込まれ ていた。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.83倍と、6月以降で最 高。過去10回の入札の平均は2.69倍。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札比率は47%。過去10回の入 札の平均は44.5%。プライマリーディーラー以外の直接入札者の落札比 率は15.1%。過去10回の平均は17.8%。

野村ホールディングスのストラテジスト、スタンリー・サン氏は 「潜在需要は確実にある」とし、「全体的に見て、かなり力強い内容だ った」と指摘した。

前日の3年債入札(発行額270億ドル)では最高落札利回りが4月 以来の低水準となった。ウクライナとイラクでの混乱が悪化するとの観 測から、安全需要が高まった。投資家の需要を測る指標の応札倍率 は3.03倍だった。過去10回の平均は3.35倍。

小売売上高

米商務省が発表した7月の小売売上高(速報値)は季節調整済みで 前月比ほぼ変わらずと、ここ6カ月間で最悪の結果だった。ブルームバ ーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.2%増だっ た。自動車を除く小売売上高は0.1%増と、前月の0.4%増から減速し た。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「注意を促す内容だ」と し、「利上げのタイミングが必然的に変わるとは思わないが、この傾向 が続くのかという点で若干の懸念を生じさせる」と続けた。

フェデラルファンド(FF)金利先物の動向によると、2015年6月 までにFF金利誘導目標が少なくとも0.5%まで引き上げられる確率 は36%。7月末時点では51%だった。

原題:Treasuries Gain as Lack of Sales Growth Fuels Concern on Economy(抜粋)

◎NY金:続伸、安全逃避の買い-原油換算では3月以来の高値

ニューヨーク金先物相場は続伸。世界的な景気懸念を背景に、金は 原油換算で約4カ月ぶりの高値水準となっている。この日は金1オンス で最大13.58バレルの原油購入が可能と、3月18日以来の高水準となっ た。7月の米小売売上高は前月比変わらずと、ここ6カ月間で最悪の内 容だった。

RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア市場ストラテジスト、ト ム・パワー氏は電話インタビューで、「産油国での戦闘にかかわらず、 世界の原油供給状況に不安が無いのは明白であり、成長懸念があるため 需要も恐らく急増しないだろう」と指摘。「世界的な情勢不安は一方 で、金価格を押し上げている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比0.3%高の1オンス=1314.50ドルで終了した。

原題:Gold Trades Highest Relative to WTI Since March on Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:反発、調整安は行き過ぎとの見方でブレント高い

ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディ エート(WTI)は小反発。供給不安や余剰原油の積み出し能力に比べ て前日の下げは行き過ぎていたとの見方が広がり、ロンドンの北海ブレ ント原油は1%以上反発した。

BNPパリバの商品市場戦略責任者、ハリー・チリンギリアン氏 (ロンドン在勤)は電話取材に対し、「ブレントは売られ過ぎの状態 だ」と指摘。「余剰原油をアジアに運ぶ能力を考慮すると、これまでの 調整は下げ過ぎだと思われる。北海の生産設備メンテナンスで供給が減 少していることも、ブレントの底値を堅くしている」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日 比22セント(0.23%)高の1バレル=97.59ドルで終了した。ロンドン ICEのブレント9月限は1.26ドル高の104.28ドル。

原題:Brent Rises From 13-Month Low as Correction Overdone; WTI Gains(抜粋)

◎欧州株:1週ぶり高値、イーオンとスイス・ライフ高い-決算を好感

13日の欧州株式市場では指標のストックス欧州600指数が1週間ぶ りの高値を付けた。イーオンとスイス・ライフ・ホールディングの利益 がいずれも予想を上回ったことが手掛かり。

ドイツの公益事業会社イーオンは昨年9月以来の大きな値上がり。 スイス・ライフは7.1%上げた。独不動産会社ガグファは2.9%上昇。今 年2回目となる2014年通期利益見通しの上方修正が買い材料となった。

ストックス欧州600指数は前日比0.4%高の330.02で終了。オバマ米 大統領のイラク空爆承認や、ウクライナやイスラエルでの戦闘をめぐる 懸念を受け、6月10日に付けた6年ぶり高値を依然として5.6%下回っ ている。また、ドイツのDAX指数は先週、最近の高値から10%下げ、 いわゆる調整入りした。

KBCアセット・マネジメントの投資運用部門責任者、ダーク・テ ィールズ氏(ブリュッセル在勤)は電話インタビューで、「ファンダメ ンタルズが変わらない状態で世界経済は引き続き正しい方向に向かって いることから、最近の相場調整は買いの好機だと私は捉えている」と語 った。

13日の西欧市場ではルクセンブルクとアイスランドを除く16カ国で 主要株価指数が上昇。英FTSE100指数は0.4%、仏CAC40指数 は0.8%それぞれ上げ、独DAX指数は1.4%高となった。

原題:European Stocks Rise as EON, Swiss Life Earnings Beat Estimates(抜粋)

◎欧州債:ドイツ10年債利回り、過去最低に接近-金融緩和継続の観測

13日の欧州債市場ではドイツ国債が上昇し、10年債利回りは過去最 低に接近。ユーロ圏での物価動向や予想を下回った米経済指標を受け、 世界的に金融緩和が維持されるとの観測が強まった。

スペイン国債も上昇。同国がこの日発表した7月の消費者物価は下 落し、そのマイナス幅が2009年以降最大となったほか、ドイツでは同月 のインフレ率低下が確認された。米国の7月の小売売上高は前月比ほぼ 変わらずと、ここ6カ月で最悪となり、米利上げ観測が後退した。この 日実施された33億ユーロ相当のドイツ10年債入札では、平均落札利回り が過去最低を付けた。

RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニック・ス タメンコビッチ氏(エディンバラ在勤)は「不透明感が持続しデータの 内容が悪い限り、どうしても投資資金は安全な国債に向かうだろう」と 発言。「今のところ、ドイツ国債の利回りはよく抑えられている」とも 述べ、10年債利回りが「向こう1週間ぐらいに1%を試す可能性を排除 しない」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時40分現在、既発のドイツ10年債利回りは前日 比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.03%。一時は 3bp上昇した。8日には1.023%と、ブルームバーグが1989年にデー タ集計を開始してからの最低を付けた。同国債(表面利率1.5%、2024 年5月償還)価格はこの日、0.265上げ104.33。

ドイツ10年債入札での平均落札利回りは1.08%。先月16日の前回入 札では1.20%だった。

スペイン10年債利回りは2bp下げて2.58%。同年限のドイツ国債 に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は155bpと、5月21日以降の 最大となった今月8日の166bpから縮小した。

原題:German Bonds Rise Amid Bets Global Policy to Stay Accommodative(抜粋)

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