NY外為:円が対ドル1週間ぶり安値-世界的低金利を見込む

ニューヨーク外国為替市場では円が 対ドルで1週間ぶりの安値。世界的に低金利政策が長期化するとの見方 が広がり、円に逃避する動きが後退した。

朝方は7月の米小売売上高統計を受けて、ドルは下げる局面もあっ た。賃金の伸び鈍化による買い控えで、小売売上高は前月比ほぼ変わら ずだった。ポンドは4カ月ぶり安値付近。イングランド銀行(英中央銀 行)は賃金の伸び悩みを指摘した。ブラジル大統領選に出馬する候補者 が飛行機事故で死亡したことを受けて、レアルは不安定な動きとなっ た。株式相場は世界的に堅調。

クレディ・アグリコルのマクロストラテジスト、マーク・マコーミ ック氏(ニューヨーク在勤)は「主要10カ国を眺めてみると、それぞれ の中央銀行間で経済成長見通しのばらつきが顕著になっている」と指 摘。「日本では弱い国内総生産(GDP)統計が発表された。これで日 銀の追加緩和の可能性が再び注目される。恐らくは来年だろう」と述べ た。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.2%安い1ドル =102円42銭。一時は6日以来の安値となる102円54銭を付けた。円は対 ユーロでは0.1%下げて1ユーロ=136円88銭。ドルは対ユーロでほぼ変 わらずの1ユーロ=1.3364ドル。ポンドは0.7%下げて1ポンド =1.6688ドル。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は1021.18でほぼ変わらず。

セスナ機墜落、米小売売上高

レアルは0.7%高から0.6%安の間で高下した後、0.2%安の1ドル =2.2816レアル。エドゥアルド・カンポス候補が乗った9人乗りのセス ナ機は悪天候でいったん着陸をあきらめた後、墜落した。

米商務省が発表した7月の小売売上高(速報値)は前月比ほぼ変わ らず。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 は0.2%増だった。6月は0.2%増。7月の自動車を除く小売売上高 は0.1%増と、前月の0.4%増から減速した。

シティグループの主要10通貨(G10)戦略の米州責任者、リチャー ド・コチノス氏は「統計の詳細に目を向けると上方修正される可能性が やや気になったため、大きな反応はなかった」と指摘。「明日のドイツ GDPが非常に心配だ。対ドルでユーロが伸び悩んだのはそのためだ」 と説明した。

ブルームバーグがまとめたエコノミストやストラテジスト37人の予 想中央値では、4-6月(第2四半期)の独GDPは0.1%の縮小とさ れている。1-3月期は予想を上回る0.8%成長だった。

GDP6.8%減

円は主要16通貨の大半に対して下落。4-6月期のGDP速報値は 前期比年率で6.8%減と、2四半期ぶりのマイナス成長となった。

イングランド銀行のカーニー総裁は13日、利上げを急がない方針を 示した。英国の景気回復に対する国外リスクと賃金の伸びの弱さを理由 に挙げた。これを受けてトレーダーらが予想する2007年以来で初となる 英利上げのタイミングは先送りされた。

三菱東京UFJ銀行の通貨ストラテジスト、リー・ハードマン氏 (ロンドン在勤)は「日本や英国、ユーロ圏の経済統計はこれまでの緩 和的な金融政策の反転を中銀が急いでいないことを示唆している」と指 摘。「それは流動性と高利回り資産を押し上げる効果がある。リスク・ オンのセンチメントが広がっているのは恐らくそのためだ」と述べた。

原題:Yen Declines to Lowest in a Week on Central Banks; Pound Drops(抜粋)

--取材協力:三浦和美、Kristine Aquino.

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