アルミニウムは今年供給不足へ、減産進み予測1年前倒し-住友商事

住友商事は世界のアルミニウム地金 の需給が2014年に供給不足に転換するとの予測をまとめた。年初には来 年からの供給不足を見込んでいたが、時期を1年前倒しした。価格低迷 による製錬所の採算悪化などから減産が想定以上に進んでいることが背 景。供給不足は2006年以来、8年ぶりとなる。

軽金属事業部の山際真義地金チームリーダーが12日、ブルームバー グ・ニュースとのインタビューで述べた。新たな予測によると、2014年 のアルミの世界需要は前年比6.1%増の5076万トン、供給は同4.7%増 の5070万トン。6万1000トンの供給不足となる見通し。1月時点では31 万2000トンの供給過剰を予想していた。

山際氏は「予想以上に減産効果が出てきた」と指摘。「北米は自動 車向けなどが好調で需要は先進国が引っ張っている。欧州の需要も悪く はなく、日本も消費増税の反動減は想定したほど出ていない」という。

住商では、需給ひっ迫もあり地域の需給などを反映した日本向けア ルミの割増金(プレミアム)は、10-12月期に1トン当たり415ドルと 過去最高を付けるとみている。7-9月期の割増金は405ドルだった。

米最大手のアルミメーカー、アルコアは7月31日に豪州のポイント ヘンリー製錬所を閉鎖したと発表。採算悪化から競争力を失い、存続は 困難だと判断した。ノルウェーのノルスク・ハイドロも豪の製錬所閉鎖 を発表している。

住商では中国を除いた世界のアルミの製錬コストを1トン当た り1961ドル程度と試算する。一方で、12日の指標となるロンドン金属取 引所(LME)のアルミ価格(3カ月物)は1トン当たり2052ドル。減 産進展を背景に7月に昨年2月以来となる2000ドル台を回復した。

緩やかな上昇へ

住商によるLMEアルミ価格の年内の見通しは7-9月が平均 で2000ドル、10-12月が2050ドル。15年10-12月の平均価格は2250ド ル、16年の年間の平均価格は2300ドルと予想している。世界の製錬所の 稼働率は現在78-80%程度と低い状態という。価格が上昇すれば稼働率 の上昇で需給悪化にもつながる。急激な上昇ではなく「緩やかな上昇」 を見込む。

世界最大のアルミ生産国の中国では赤字の製錬所に対する政府から の資金援助などもあり、07年以降はアルミの世界需給は供給過剰の状態 にあった。供給過剰を背景にLMEアルミ価格は今年2月に製錬コスト を大きく下回る1671ドルまで下落。09年7月以来の安値を付けていた。

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