日本株は3日続伸、GDP落ち込み限定と為替安定-素材買い

東京株式相場は3日続伸。日本の4 -6月期の国内総生産(GDP)の落ち込みが予想の範囲内にとどま り、為替の安定も好感された。鉄鋼や非鉄金属など素材関連株、海運株 が上昇。金融や不動産株も買われた。

TOPIXの終値は前日比4.44ポイント(0.4%)高の1262.13、日 経平均株価は52円32銭(0.3%)高の1万5213円63銭。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、「GDPが懸念された ほど悪くなかったことで安心感が広がり、買い戻しが入った」と指摘。 GDP内容が強ければ、「追加緩和期待がなくなり、為替が円高に向か う可能性があったものの、円高に行かなかった」と言う。

国内外景気の先行きやウクライナ情勢への懸念から、この日の日本 株は反落して始まり、下げは限定的だったものの、午前の取引は TOPIX、日経平均とも前日終値を挟んで方向感に乏しい動きが続い た。ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が12日に発表した8月の 独景況感指数は、8.6と前月の27.1から大きく低下し、ブルームバーグ がまとめたエコノミスト予想の17.0を下回った。

一方、取引開始前に発表された日本の4-6月期実質GDPは、前 期比年率6.8%減とマイナス成長に転落。ただ、事前予想の7%減と比 べても目立った落ち込みにならなかったことで、為替の安定とともに相 場の下支え要因になった。午後の両指数は、プラス圏で堅調な値動きと なった。この日のドル・円は1ドル=102円20-30銭台、ユーロ・円は 1ユーロ=136円60-70銭近辺で推移、きのうの東京株式市場の終値時 点は102円27銭、136円73銭だった。

大和証券の高橋和宏チーフエコノミストは、「消費と住宅の駆け込 み需要の反動減は予想したより大きかった。ただ、消費の減少は反動減 であって、トレンドの変化ではない」とし、GDPによるマーケットへ の直接的な影響は「ニュートラル」との受け止め方だ。みずほ投信の岡 本氏も「GDPが想定の範囲で、日本経済は駆け込み需要の反動で落ち 込むものの、7月以降は回復するという見方に沿った動き」と指摘。仮 に大きく下振れていた場合でも、「日本銀行の追加緩和につながるので はないか、と期待する向きも多かった」と振り返る。

東証1部33業種は海運、その他金融、鉄鋼、不動産、空運、非鉄、 保険、銀行、情報・通信、精密機器など30業種が上昇。鉱業や医薬品、 電気・ガスの3業種は安い。売買代金上位ではソフトバンク、クラリオ ン、三井不動産、新日鉄住金、蛇の目ミシン工業、商船三井、電通が上 げ、ゴールドマン・サックス証券が業績予想と目標株価を上げたソニー も高い。これに対し、コロプラやKLab、大東建託、セイコーエプソ ンは下げ、今6月期は営業減益を計画したアルバックは急落した。

東証1部の売買高は17億3741万株、売買代金は1兆5430億円で、代 金は前日に比べ4.6%減った。値上がり銘柄数は1092、値下がりは553。 SMBC日興証券株式調査部の西広市部長は、「夏季休暇で休んでいる 市場関係者が多い上、決算発表一巡による手がかり材料難で市場エネル ギーに乏しい」と話していた。

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