ドル・円は102円台前半、ウクライナ緊張緩和-内外景気見極め

東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=102円台前半で推移。ウクライナ情勢をめぐる緊張緩和の兆 候を背景に米株や日本株が反発し、リスク回避に伴う円買い圧力は弱ま った。

午後3時15分現在の円は対ドルで102円11銭付近。前週末の取引で は、ウクライナや中東の地政学的リスクが高まったことを受けて一 時101円51銭と、7月24日以来の高値を付けた。対ユーロでも一時1ユ ーロ=135円73銭と、昨年11月21日以来の水準まで円高が進んだ。同時 刻現在は136円81銭付近で取引されている。

外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、ウクライナ情勢 の緊張緩和でドル・円相場は102円台前半に戻したものの、基本的に は101-103円のレンジを抜けていないと指摘。「いったんは小康状態と いうだけで、地政学的リスクは存在する」と言い、ドル・円相場の上値 も限られてしまうとしている。

ロシア連邦安全保障会議のパトルシェフ書記は、同国がウクライナ と反政府勢力との調停に乗り出す用意があるとの意向を示している。ロ シア通信が報じた。ウクライナでの緊張緩和の兆候が材料視され、前週 末の米国株式相場は反発。S&P500種株価指数の上昇率は3月4日以 降で最大となった。

東京株式相場は、日経平均株価が大幅反発。前週末終値からの上げ 幅は300円を超え、1万5000円台を回復して取引を終えた。前週末の取 引では、地政学的リスクへの警戒感から、400円を超える大幅安となっ ていた。佐藤氏は、「株の下支え効果があって、ドル安・円高の進行は 限定されている」と言う。

一方、米国は10日、イラクの過激派武装組織「イスラム国」に対 し、再度空爆を行った。米中央軍の声明によると、米軍はイラクのクル ド人自治区の主要都市アルビル近くのクルド人勢力支援で武装トラック 数台と砲撃拠点1カ所を破壊するため、戦闘機と無人機で空爆した。

内外の景気動向を見極め

今週は13日に日本で4-6月の国内総生産(GDP)が発表され る。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の中央値によると、 前期比年率で7%減(季節調整済み)が見込まれている。

外為オンラインの佐藤氏は、日本のGDPについて、ある程度のマ イナス成長は織り込まれているとしながらも、結果次第では、「日本銀 行への追加緩和期待もまた高まる可能性が残る」と指摘。加えて日本は 経常赤字傾向も続いており、「なかなか円高方向に行きにくい」と言 う。

また、米国でも週内に7月の小売売上高や生産者物価指数 (PPI)などの経済指標が発表される。上田ハーロー外貨保証金事業 部の山内俊哉氏は、欧州や中国も含め海外での指標発表が多く、指標内 容に「一喜一憂する可能性が高い」としている。

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