中国金融情勢:4-6月は緩和が加速、約2年ぶりの急ペース

中国が4-6月(第2四半期)に約 2年ぶりの急ペースで金融情勢の緩和を促したことが、ブルームバー グ・エル・ピーの指数で示された。

ブルームバーグの新しい指数、中国マネタリー・コンディション指 数は、融資の伸びと実質金利、中国の実質実効為替レートを加重平均し たもので、4-6月は前四半期に比べて6.71ポイント上昇し82.81を付 けた。これは2012年7-9月(第3四半期)以来最大の伸び。5月と6 月には12年1月以降で初めて2カ月連続で80を上回った。

ブルームバーグ・ニュースのアナリスト調査によれば、8月15日ま でに発表予定の7月の新規融資は、同月としては過去最高と予想されて いる。債務リスクが高まる中でも当局は与信の流れを絞っていないこと を示唆している。政府目標を下回る消費者物価の伸びを背景に追加緩和 の余地はあるものの、どこまで緩和できるかは経済指標次第になりそう だ。

シティグループの中国担当シニアエコノミスト、丁爽氏(香港在 勤)は「中国人民銀行(中央銀行)ではインフレや金融リスクに対する 懸念の方が強いが、政府は成長と雇用の方を一段と心配している」と指 摘。李克強首相が成長促進のため一部セクターの金融費用の引き下げを 求める考えを示していることから、「中銀は与信拡大ではないとして も、融資コストの引き下げに向けた圧力をなお受けるだろう」と予想し た。

ブルームバーグの集計データによると、14年1-6月(上期)に は、新規融資1ドル当たりで国内総生産(GDP)を20セント相当押し 上げる効果があった。12年、13年通年では29セント、世界の金融市場が 冷え込み始めた07年は83セントの効果があった。

物価上昇

今月9日発表された7月のインフレ指標は金融緩和がより広範囲な 物価上昇の引き金をまだ引いていないことを示唆した。消費者物価指数 (CPI)上昇率は前年同月比2.3%と、6月の実績と同じ伸びで、政 府目標の3.5%を下回る水準だった。7月の生産者物価指数(PPI) は同0.9%低下と、29カ月連続の低下となった。

ブルームバーグのマネタリー・コンディション指数は7月に導入さ れたもので、2003年にさかのぼってデータを集計。世界的な金融危機の 中で中国が4兆元(現在のレートで約66兆円)の景気刺激策を打ち出し た09年11月にピーク148.02を付けた。

同指数の作成に当たったブルームバーグの香港在勤エコノミスト、 フィールディング・チェン氏は、「この指数は中国が金融政策と経済成 長との関係についてどう対応しているかを一回で説明できる便利な指数 だ」と述べ、「成長の勢いが上向いており、今後数カ月でもう少し力強 さを増す公算が大きい。これは緩和的な金融情勢に支えられている」と 分析した。

原題:China Loosens Monetary Conditions as Li Tests Power of Credit(抜粋)

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