NY外為:円が週間ベースで1カ月ぶり大幅高-イラク攻撃で

8日のニューヨーク外国為替市場で は週間ベースで円がドルに対して約1カ月ぶりの大幅上昇。米軍の戦闘 機がイラクの武装組織を空爆し、安全資産への逃避需要が高まった。

円はこの日の上げ幅を縮小した。ロシア国防省がウクライナとの国 境付近地帯で行っていた戦闘機による軍事演習を終了したと述べたこと が手掛かり。カナダ・ドルは続落。雇用の伸びが予想を下回り、景気が 失速している兆しが示された。

ウェルズ・ファーゴのストラテジスト、エリック・ビロリア氏は、 「ある程度のリスク回避がみられる。円とスイス・フランは良好だ」と 述べ、「いくつかの不透明感が積み重なり、短期的には影響を及ぼす傾 向がある。ただ全体的な経済動向と金融政策見通しが引き続き外為市場 を支配している」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.1%未満上昇し、 1ドル=102円04銭。一時は7月24日以来の高値となる101円51銭をつけ た。週間ベースで0.6%の上げは7月11日終了週以来で最大。円は対ユ ーロで0.3%下げて1ユーロ=136円83銭。ユーロは対ドルで0.3%上昇 して1ユーロ=1.3410ドル。一時は6月5日以降で最大となる0.5%高 を記録した。

ウェルズ・ファーゴは円がドルに対して年末までに1ドル=103円 に下がると予想。ブルームバーグがまとめたエコノミストとストラテジ ストの予想中央値によると、105円への下落となっている。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%低下して1021.37。

ルーブルが上昇

ロシア・ルーブルは0.4%高。一時は0.8%安まで売り込まれてい た。ロシアはウクライナ紛争の緊張緩和に努める意向を表明した。

カナダ統計局が発表した7月の雇用統計によると、7月の雇用者は 前月比で200人増。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 予想では2万人の増加だった。失業率は7%と、前月の7.1%から低下 した。雇用統計発表後にカナダ・ドルは下落。対米ドルでは0.4%下げ た。

円とスイス・フランは上昇。オバマ米大統領はイラクの武装組織 「イスラム国」がクルド人自治区の主要都市であるアルビルに侵攻した 場合の空爆を承認した。アルビルには 米国の外交当局者が駐在してい る。その上でイラクへの地上軍派遣は計画していないとあらためて述べ た。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は、「リスク回避が前面 に出ており、円が恩恵を受けている」と述べ、「ここに来て懸念事項が 増え、地政学的不透明感はなかなか消えないだろう」と続けた。

ボラティリティー指数

JPモルガンのグローバルFXボラティリティー指数は6.24%。前 日は6月4日以来の最高となる6.33%に上昇した。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は過去1カ月間で1.2%上昇。ドルは1.7%上昇と10カ国通貨 の中では上昇率が最も高かった。ユーロはほぼ変わらず。

原題:Yen Headed for Biggest Weekly Gain in a Month on Iraq Strikes(抜粋)

--取材協力:大塚美佳、Kristine Aquino、Kevin Buckland、Akin Oyedele、Priyanka Sharma、Natasha Doff.

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