ジャンク債のハムレットたち「売るべきか買うべきか」が問題

ジャンク債の投資家は首をかしげ る。米国の高利回り債券相場がこの1カ月で1.5%下落したことに、明 快な理由は見当たらない。なぜ投資家がジャンク債ファンドから1カ月 で99億ドル(約1兆100億円)を引き揚げたのか分からない。最もそれ らしい理由とすれば、歴史的に見て割高な水準が不安を誘ったというこ とだ。

この集団的不安心理は昨年5、6月とは全く違うものだ。当時は米 金融当局による緩和縮小見通しが理由だった。金融緩和の度合いが徐々 に減ることは今も投資家の頭にあるが、それだけでは説明できない。金 利上昇懸念がジャンク債下落の理由でない証拠に、政策金利からの影響 が大きい投資適格級の債券に投資するファンドには資金が流入してい る。ウェルズ・ファーゴの4日のリポートが示した。

下げの理由はさておき、問題はジャンク債を売るべきか、買うべき かだ。2008年末以降にジャンク債が下落した時はいつも、すぐに相場が 回復し下落前の水準を超えた。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリ ルリンチの指数によれば、この間のジャンク債投資のリターンは年 率17.3%に達している。

ウェスタン・アセット・マネジメントの運用者、マーク・リンドブ ルーム氏はどんどん買っていると言う。一方、モルガン・スタンレーの ストラテジストらは6日のリポートで、投資家は「積極的に買わなけれ ばとの圧力を感じる必要はない」と書いた。

ジャンク債の利回りは依然として過去最低水準に近く、一部の投資 家は比較的簡単に売れる間に売っている。皆が一斉に売ろうとすれば、 金融機関が取引を円滑に行うために使う自己資金を減らしている市場で 何が起こるか分からないからだ。

これは神経戦だ。「買うべきか、売るべきか」それが問題だ。

原題:Junk Rout Conundrum: If No One Understands It, Do I Buy or Sell?(抜粋)

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