6月経常収支は5カ月ぶりに赤字転化-輸出低調続く、輸入増加

モノやサービスを含む海外との総合 的な取引を示す経常収支は6月速報で、5カ月ぶりに赤字に転化した。 消費増税前の駆け込み需要の反動減で減少していた輸入が回復する一方 で、輸出の低調が続き貿易赤字が拡大した。

財務省が8日発表した国際収支統計によると、経常収支は3991億円 の赤字。ブルームバーグ・ニュースの調査による経常収支の予想中央値 は3256億円の赤字だった。前月は5228億円の黒字。貿易収支は5371億円 の赤字で、赤字は12カ月連続。経常収支、貿易収支ともに、6月として は比較可能な1985年以降で初めての赤字となった。

海外投資からの配当金や債券利子などの第1次所得収支は前年同月 比37.7%減の4182億円の黒字と、3カ月連続で黒字額が縮小した。前月 は1兆4779億円。特に6月は海外への配当支払いが集中することから例 年、所得収支の黒字額が小さくなる傾向があるという。

貿易収支の内訳は輸出が前年同月比4.4%増の6兆1153億円と16カ 月連続で増加した。一方で、輸入は今年4月からの消費増税や石油石炭 税の引き上げによる原粗油などの前倒し輸入の反動減が剥落し、 同13.9%増の6兆6524億円と2カ月ぶりに増加した。

同時に発表された今年1-6月(上半期)の国際収支速報による と、経常収支は5075億円の赤字と2半期連続の赤字。原粗油や石油製品 を中心に輸入が大幅に伸び、輸出を上回ったことから貿易収支が6 兆1124億円の赤字と比較可能な96年以降、半期では過去最大となった。

SMBC日興証券の宮前耕也金融経済調査部シニアエコノミストは 統計発表後に電子メールで、上半期の経常赤字について「主因は貿易赤 字の拡大に加え、意外ではあるが、第2次所得収支の赤字拡大だ」と指 摘。

宮前氏は今後の経常収支について、「各項目とも膠着(こうちゃ く)しやすい。当面、黒字・赤字を行ったり来たり、ほぼバランスした 状態が続きそうだ」と予想した。

--取材協力:持田譲二.

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