米政府機関はエボラ出血熱の治療に 富士フイルムホールディングスのインフルエンザ用治験薬を利用できる よう承認手続きを急いでいる。西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱 による死者は過去最悪水準に上っている。

米国防総省のエイミー・デリックフロスト報道官によれば、富士フ イルムの米国での提携相手であるメディベクター(ボストン)はこの治 験薬「ファビピラビル」をエボラ出血熱感染者の治療に使えるよう申請 する意向で、米食品医薬品局(FDA)と協議している。承認されれ ば、エボラ出血熱の感染者治療で米当局が承認する初の医薬品の一つと なる見通し。

同報道官によると、国防総省はファビピラビルについて、エボラ出 血熱に感染したサルでの試験完了を優先させる方針。試験終了後の審査 プロセスも迅速に進められる見込みだという。サルを使った試験の暫定 的なデータは9月中旬に得られる見通しだとしている。

ファビピラビルは既にインフルエンザ感染者の抗ウイルス剤として 治験が重ねられており、エボラ出血熱の治療に適用する上で優位性があ る。現在はインフルエンザ治療薬として米国での治験の最終段階にあ る。

メディベクターの広報担当者に対し、ファビピラビルをエボラ出血 熱感染者に適用する可能性について5日に取材を試みたが、コメントは 得られなかった。世界保健機関(WHO)は西アフリカでのエボラ出血 熱による死者が900人余りに上ったと推計している。

ファビピラビルは富士フイルム傘下の富山化学工業の古田要介氏に よって1998年に発見された。国防総省は2012年、ファビピラビルのさら なる開発を後押しするため1億3850万ドル(現在のレートで約142億 円)をメディベクターに助成した。富士フイルムは同薬の権利を保持し ている。

原題:Ebola Drug From Japan May Emerge Among Key Candidates (1) (抜粋)

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