サントリーHD:1000億円相当の外債発行検討、米社買収で調達

サントリー・ホールディングス は、米ビーム買収資金の一部として、約1000億円相当の外債発行を検討 している。ドル建ての買収に合わせて外貨を調達するとともに、グロー バル企業化に伴い調達を国際化する狙いがある。

サントリーHDの千地耕造常務が6日の14年上半期決算会見後、ブ ルームバーグの取材に答えた。ブルームバーグ・データによると、実際 に起債されれば、今年に入り日本企業による外債(金融やオートローン の多い自動車を除く)としては最大規模となる。同氏によると、外債の ほかに国内シンジケートローン(協調融資)で4000億円の調達を予定し ており、今月にも発表があるという。

同社は1月に160億ドル(1兆6300億円)でウィスキー「ジムビー ム」を製造する米ビーム社の買収を発表。買収資金の一部には8000億円 のつなぎ融資を充てており、その借り換え資金として約3000億円は劣後 ローンで国際協力銀行などから調達すると発表。残り5000億円は未定だ った。

BNPパリバのチーフクレジットアナリスト、中空麻奈氏は外債発 行の狙いについて、買収資産と通貨を同じにすることで為替リスクの回 避を図ると同時に、「海外投資家とのつながりを強め、外貨でさらに M&Aするときの調達のため」との見方を示した。

千地常務は2月の取材で、買収資金の調達について「ドル資産を大 きな額で買収するので、当然外貨での調達が必要になる」とし、米社買 収に伴い「金融においてもグローバル化に取り組んでいかなければなら ない」との考えを示していた。

格付け

サントリーHDの格付けは、ムーディーズ・インベスターズ・サー ビスが「Baa2」(投資適格の上から9番目)に対し、日本格付研究 所(JCR)は「AA-」(同4番目)と差がある。

朝日ライフアセットマネジメントの中谷吉宏シニアファンドマネジ ャーは、同社が検討する外債について、海外の格付け会社を基準として いるため「スプレッドが乗るかもしれない」と指摘。日本の投資家にと っては、非上場企業でありながら「国内の格付けが高いので投資しやす い」との見方を示した。

決算資料によると、サントリーHDの借入金と社債の合計額は、13 年末から14年6月末までの間に1兆4000億円増加した。同常務は決算会 見で、劣後ローン調達で資本充実を図りながら、「ビームなどの潤沢な キャッシュフローを生かすことで順次借り入れを減らし、今後3年位で 健全な財務体質に戻したい」と指摘。財務改善を優先するため、「足元 では大きな買収はない」と述べた。

--取材協力:占部絵美.

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