2兆円消失でトラウマ残す屈辱の日-TモバイルにTW追い打ち

2014年8月5日は企業の合併・買収 (M&A)で利益を狙うトレーダーにとって、トラウマ(精神的外傷) が後々まで残る屈辱の日となった。

米メディア企業タイム・ワーナーに対する買収提案の撤回、米携帯 電話事業者スプリントによるTモバイルUS買収に向けた協議の打ち切 り、さらに米ドラッグストアチェーンのウォルグリーンが節税目的で計 画していた欧州への本社移転を断念することが同時に伝えられ、これら 4社の時価総額は200億ドル(約2兆400億円)余りが失われた。一連の M&A案件に連動する株式オプションも爆発的な人気を集めていたが、 打撃を被った。

市場のボラティリティ(変動性)が7年ぶりの水準に低下し、ダウ 工業株30種平均が年初からほぼ変わらずとなる中で、M&Aは米株式市 場を動かす数少ない材料の一つと考えられてきた。6日の米市場でウォ ルグリーンとタイム・ワーナーの株価はいずれも10%を上回る下げを演 じ、S&P500種株価指数の構成銘柄の下落率ワースト3位に入った。

バニアン・パートナーズの市場戦略責任者ロバート・パブリーク氏 は電話取材に対し、「火遊びに手を出そうと考えれば、やけどすること もある。M&Aで利益を得ようとする投資家は、まさにこのようなリス クを冒している」と語った。

6日のタイム・ワーナーの株価は12.9%安の74.24ドルで終了。少 なくとも2008年以来の大幅安となった。シカゴを拠点とするブローカ ー、トレーディングブロックのオプション戦略責任者ティム・ビッガム 氏は「白紙に戻るM&Aが出始めれば、次の案件について皆が臆病にな る。一部のバリュエーション(株価評価)の根拠を見直す動きも出てい る」と指摘した。

原題:Merger Speculators Taking $20 Billion Bath as Deals Come Asunder(抜粋)

--取材協力:Jacob Barach、Oliver Renick.

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