ドラギ総裁の経済見通しに危うさ、ウクライナ危機の影

欧州東部の危機を背景に、欧州中央 銀行(ECB)のドラギ総裁がまとめた経済見通しが危うくなり始めて いる。

ユーロ圏の景気回復は弱いとドラギ総裁がすでに指摘しているが、 ウクライナでの衝突や欧州連合(EU)の対ロシア制裁によって回復が 損なわれつつあることを示す証拠が相次いでいる。ECBは7日の定例 政策委員会で金利をゼロ付近に据え置き、新たな政策措置を控えると予 想されているものの、ドラギ総裁は景気を順調に維持するための方策に ついて質問攻めに遭う可能性が高い。

アンハイザー・ブッシュ(AB)インベブやシーメンスなどの欧州 企業は政情不安で事業が打撃を受けていると説明しているが、ECBに はそうした影響を和らげる手段がほとんど残されていないかもしれな い。6月に導入された一連の措置が効果を発揮するには時間がかかる見 通しで、政策当局者は今のところ本格的な資産購入プログラムの実施を 控えている。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の アンドルー・ボゾムワース氏(ミュンヘン在勤)は「ユーロ圏の景気持 ち直しはかなり脆弱(ぜいじゃく)であり、マクロの状況も流動的だ。 ロシア・ウクライナ危機の波及リスクについてドラギ総裁が詳しく述べ ると予想される」と語った。

ECBはフランクフルト時間午後1時45分(日本時間午後8時45 分)に金融政策の決定を発表し、その45分後にドラギ総裁が記者会見に 臨む。政策金利は0.15%に据え置かれると、ブルームバーグが調査した エコノミスト57人全員が予想している。

原題:Draghi Outlook Menaced by Putin as Ukraine Crisis Hurts Recovery(抜粋)

--取材協力:Kristian Siedenburg、Richard Weiss、Kari Lundgren.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE