日本株6日ぶり反発、先物連れ急伸-円高一服、年金の報道も

東京株式相場は6営業日ぶりに反発 した。公的年金のポートフォリオをめぐる一部報道があり、午後の取引 後半に先物主導で上昇転換。為替が円安方向に振れたことも、投資家心 理を好転させた。業種別では非鉄金属や鉱業、情報・通信株中心に上 げ、スクウェア・エニックス・ホールディングスなど好業績株も高い。

TOPIXの終値は前日比6.83ポイント(0.6%)高の1258.12、日 経平均株価は72円58銭(0.5%)高の1万5232円37銭。

ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、年金積立金 管理運用独立行政法人(GPIF)に関する報道はポジティブとし、 「配分が増えれば、株式の買い期待が膨らむ」と指摘した。足元で株価 の押し上げ材料が不足していただけに、「今の時期にそういった情報が 出るのは、サプライズの要素もある」と言う。

ロイター通信はきょう午後2時すぎ、政府・与党筋の情報として、 GPIFの運用改革で日本株への配分を20%超に増やすことを想定し、 9月末にかけ調整を本格化させる見通しと伝えた。国内債券は60%か ら40%程度にする、としている。

きょうの日本株は、ウクライナをめぐる欧米とロシアの対立、為替 の円高推移、欧州など世界株式の低調を材料に、午後半ばまでおおむね マイナス圏で推移。日経平均の下げ幅は一時100円に迫る場面もあっ た。松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは、地政学リス クのほか、来週には日本の国内総生産(GDP)発表も控え、統計内容 が「良くないという観測から売りが継続的に出ており、不安定な状況が 続いている」と話していた。

ロシアのプーチン大統領は6日、ウクライナ情勢の悪化に伴う対ロ シア制裁の報復措置として、食料輸入を制限するよう命令。北大西洋条 約機構(NATO)は、ロシアが人道支援や平和維持活動という名目で ウクライナに侵攻するリスクがある、との見解を示した。ロシア・ルー ブルは10日続落、東欧通貨も下げ、6日の欧州株は軒並み下げた。

225先物出来高が10万枚超す

ただ、GPIFに関する報道を受け、終盤に動きが一変。あすの株 価指数オプション8月限の特別清算値(SQ)算出を前に、デリバティ ブの動向に振れやすい状況でもあった。大阪取引所の日経平均先物の出 来高は10万枚を超え、昨日の8万5000枚を大きく上回った。

リスク回避の円買いで1ドル=102円10-20銭台と、前日の東京株 式市場の終値時点同60銭から円高で推移していたドル・円は、株価指数 の動きと歩調を合わせ、午後に102円40銭台まで円安方向に転じた。

東証1部33業種は非鉄、鉱業、通信、水産・農林、その他金融、サ ービス、陸運、証券・商品先物取引、建設、銀行など29業種が上昇。相 対的に内需関連が堅調だった。一方、ゴム製品、海運、空運、不動産の 4業種は安い。

売買代金上位では、上期営業損益計画を上方修正したスクエニH、 四半期営業増益の明治ホールディングスが大幅高。インフルエンザ治療 薬のエボラ出血熱治療への有効期待で、富士フイルムホールディングス は午後に急伸した。コロプラやNTT、三井物産、大成建設、カルビ ー、村田製作所も高い。マーベラスやNEC、キリンホールディング ス、日本触媒は安く、業績低調のディー・エヌ・エーは急落した。

東証1部の売買高は22億1085万株、売買代金は2兆509億円。値上 がり銘柄数は1213、値下がりは488。国内新興市場では、マザーズ指数 は1.3%安と3日続落。

--取材協力:冷澄.

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