8月6日の米国マーケットサマリー:円が上昇、ウクライナ懸念

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3380   1.3376
ドル/円            102.06   102.60
ユーロ/円          136.55   137.23


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       16,443.34     +13.87     +.1%
S&P500種           1,920.23      +.02      +.0%
ナスダック総合指数    4,355.05      +2.22     +.1%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .46%        -.01
米国債10年物     2.47%       -.02
米国債30年物     3.27%       -.01


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,308.20    +22.90   +1.78%
原油先物         (ドル/バレル)   96.95      -.43     -.44%

◎NY外国為替市場

6日のニューヨーク外国為替市場で円が対ドルで4カ月ぶりの大幅 高となった。ロシアとウクライナ間の緊張が高まり、リスク資産が敬遠 された。

円は主要31通貨のすべてに対して上昇した。ロシアがウクライナと の国境で兵力を増強しており、北大西洋条約機構(NATO)はウクラ イナ侵攻の脅威を警告した。ロシア・ルーブルは10日続落。東欧通貨も 下落した。ドルはユーロに対してほぼ9カ月ぶりの高値をつけた。ドイ ツの製造業受注が減少したほか、イタリアはリセッション(景気後退) 入りが確認された。

ウエストパック銀行の北半球通貨担当チーフストラテジスト、リチ ャード・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は、「全体的なセンチ メントはリスク低下に傾いているようだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時6分現在、円は対ドルで0.5%上昇して 1ドル=102円08銭。一時は0.8%高と、4月8日以来の大幅上昇となっ た。円は対ユーロで0.5%上昇して1ユーロ=136円58銭。ドルは対ユー ロでほぼ変わらずの1ユーロ=1.3381ドル。

◎米国株式市場

米株式相場はもみ合い。買収協議打ち切りや提案撤回の報道を受け てスプリントやタイム・ワーナーが大きく下げた。一方で生活必需品株 は上昇した。S&P500種株価指数は前日、2カ月ぶり安値に下落し た。

スプリントは19%安と急落。同社はTモバイルUS買収協議を打ち 切ったと、事情に詳しい関係者1人が明らかにした。タイム・ワーナー も大きく下落。ルパート・マードック会長率いる米メディア企業、21世 紀フォックスはタイム・ワーナーへの買収提案を撤回した。生活必需品 株ではビール会社モルソン・クアーズ・ブルーイングやケロッグが高 い。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指 数は1ポイント未満下落の1920.16。ダウ工業株30種平均は13.87ドル (0.1%)上昇し16443.34ドル。

リバーフロント・インベストメント・グループのファンドマネジャ ー、サム・ターナー氏は「今後は取引時間中に多くのノイズが出るだろ うが、基本的にはなお上昇トレンドにある」と指摘。「弱気筋による売 りが出尽くすまで下げるかもしれないが、当社はそうした状況での押し 目買いを勧めている」と続けた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。10年債利回りは5月以来の低水準を付けた。ウ クライナをめぐりロシアと西側諸国の緊張が高まっているとの懸念か ら、質への逃避を求める買いが入った。

エネルギー株を中心に米国株が上げると、国債は伸び悩んだ。北大 西洋条約機構(NATO)はロシアがウクライナに侵攻するリスクがあ るとの見解を示した。米財務省が発表した来週の中長期債入札の規模 は670億ドルと、3カ月前の入札より20億ドル少なかった。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「経済ファンダメンタルズと地政学要因の綱 引きになっており、大半の参加者にとって難しい取引だ」と指摘。「ロ シアとウクライナの状況が深刻化するとの懸念がある。一方、景気が回 復しないと考えない限り、利回りは低過ぎる」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後3時26分現在、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下の2.47%。同年債(表面利率2.5%、償還2024年5月) 価格は1/8高の100 1/4。利回りは一時2.43%と、5月29日以来の低水準 を付けた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。6週間ぶりの大幅高となった。ウ クライナとロシアの緊張が高まっている兆しを背景に、安全逃避の金買 いが活発になった。株価指標のMSCIオールカントリー世界指数は一 時0.7%下落した。

ペンション・パートナーズ(ニューヨーク)の調査ディレクー、チ ャーリー・ビレロ氏は電話インタビューで、「金には不安の買いが入っ ている」と指摘。「株式相場の調整に関する懸念も、金買いを促してい る」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比1.8%高の1オンス=1308.20ドルで終了。中心限月として は6月19日以来の大幅上昇となった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物市場のウェスト・テキサス・インターミディ エート(WTI)は続落し、6カ月ぶり安値。製油所の稼働率低下が響 いた。一方、ガソリン在庫は過去4カ月で最大の落ち込みとなり、価格 は上昇した。

エネルギー調査会社WTRGエコノミクス(アーカンソー州)のエ コノミスト、ジェームズ・ウィリアムズ氏は「ガソリン在庫はかなり大 きく減少した」と指摘。「統計は石油製品にプラスだが、原油にはそれ ほどでもない。製油所の稼働率が低下しているのだから、原油に強気に なれるはずはない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日 比46セント(0.47%)安の1バレル=96.92ドルで終了。終値としては 2月3日以来の安値。ガソリン9月限は0.9%上昇の1ガロン=2.7397 ドル。

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