米国株:もみ合い、タイム・ワーナーとスプリントは下落

米株式相場はもみ合い。買収協議打 ち切りや提案撤回の報道を受けてスプリントやタイム・ワーナーが大き く下げた。一方で生活必需品株は上昇した。S&P500種株価指数は前 日、2カ月ぶり安値に下落した。

スプリントは19%安と急落。同社はTモバイルUS買収協議を打ち 切ったと、事情に詳しい関係者1人が明らかにした。タイム・ワーナー も大きく下落。ルパート・マードック会長率いる米メディア企業、21世 紀フォックスはタイム・ワーナーへの買収提案を撤回した。生活必需品 株ではビール会社モルソン・クアーズ・ブルーイングやケロッグが高 い。

S&P500種株価指数は0.1ポイント未満上昇の1920.24。ダウ工業 株30種平均は13.87ドル(0.1%未満)上昇し16443.34ドル。

リバーフロント・インベストメント・グループのファンドマネジャ ー、サム・ターナー氏は「今後は取引時間中に多くのノイズが出るだろ うが、基本的にはなお上昇トレンドにある」と指摘。「弱気筋による売 りが出尽くすまで下げるかもしれないが、当社はそうした状況での押し 目買いを勧めている」と続けた。

S&P500種は前日1%下落し、5月以来の安値となった。ウクラ イナでの緊張悪化が手掛かり。同指数は7月24日に1987.98の過去最高 値を付けて以降、3.4%下げている。

ウクライナ情勢

ロシアのプーチン大統領はウクライナ情勢をめぐって引き下がる兆 しを見せていない。大統領はウクライナ情勢の悪化に伴う対ロシア制裁 の報復措置として、食料輸入を制限するよう命じた。クレムリンのウェ ブサイトによれば、プーチン大統領は制裁を発動した国およびその支持 国からの食料や農産物の輸入を1年間禁止もしくは制限するよう指示し た。

北大西洋条約機構(NATO)によれば、ロシアはウクライナとの 東部国境付近に約2万人の部隊を集結させている。

一方位で景気改善により金融当局が予想より早く利上げを開始する との懸念も、株式相場には重しとなっている。

金融当局による3回の刺激策も寄与し、S&P500種は09年3月の 強気相場の始まりから184%上昇。11年以来、10%安の調整局面を経験 していない。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は3%低下の16.37。VIXは先週34%上昇した。

S&P500種の業種別10指数では4指数が上昇。生活必需品株 は0.9%上げた。一方で通信や公益は下げた。

スプリント、タイム・ワーナー

スプリントは19%安と下落率は上場来で最大。関係者によれば、米 携帯電話業界3位のスプリントと同4位のTモバイルの統合でプラス効 果が見込めるものの、規制当局から承認を得るのは難しいと判断した。 スプリントはまた、米携帯電話卸売会社ブライトスターの創業者、マル セロ・クラウレ氏を次期最高経営責任者(CEO)に指名した。

Tモバイルは8.4%下落した。

タイム・ワーナーは13%安と、08年以降で最大の下げ。ルパート・ マードック会長率いる米メディア企業、21世紀フォックスは同業のタイ ム・ワーナーへの750億ドル(約7兆7000億円)での買収提案を撤回し た。タイム・ワーナー取締役会はフォックスとの交渉を拒否し、フォッ クスの株価は買収提案公表以来11%下落していた。

モルソン・クアーズは5.8%高とS&P500種で値上がり率トップ。 ケロッグは2.3%上げた。

原題:S&P 500 Little Changed as Time Warner, Sprint Drop on Deal News(抜粋)

--取材協力:Jonathan Morgan.

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