岐路に立つプーチン大統領、親ロシア派どこまで支えるか決断へ

ウクライナ紛争が軍事的な最終局面 に近づく中、ロシアのプーチン大統領は岐路に立たされている。親ロシ ア派の反ウクライナ政府武装勢力をどこまで支援するか、覚悟を決めな くてはならない。

平和維持活動を装ったウクライナ侵攻から、反政府派を見捨て米国 と欧州連合(EU)からの追加制裁を回避する作戦に至るまで、プーチ ン大統領にはさまざまな選択肢があると政治家やアドバイザー、アナリ ストらは指摘する。

ウクライナ東部の分離主義者の支配地域は、政府軍の反撃によって 奪回されつつある。この状況の中で、ロシアによる3月のクリミア併合 がきっかけとなった反乱はロシアが支援を強めない限り失敗に終わると 軍事アナリストらは分析する。つまり、プーチン大統領はウクライナへ の関与を深め国際的孤立のリスクを冒すかどうかの決断をしなければな らないと、ロシア科学アカデミーの研究者、オルガ・クリシュタノフス カヤ氏は指摘する。

「プーチン大統領は極めて難しい選択に直面している。ロシア国内 での立場を守らなければならず、目標を順調に追求していることを示す 必要がある。国民の目に敗者のように映るわけにはいかない」と同氏は モスクワから電話で語った。

プーチン大統領はロシアの国際的影響力の回復を、政権の象徴とし てきた。ウクライナをめぐるこれまでの姿勢は同大統領の支持率を過去 最高付近に押し上げた。しかしその代償として石油会社のロスネフチや 大手銀行スベルバンクが制裁の対象となり、ロシア経済はリセッション (景気後退)の瀬戸際にある。国債相場は下落し、株価指数はこの1カ 月に10%下げている。

プーチン大統領は親ロシア派をひそかに見捨てて、天然ガスなど他 の手段を通じてウクライナへの影響力を維持することもできると社会学 者のクリシュタノフスカヤ氏は指摘。にもかかわらずプーチン大統領は 既定路線を続ける決意を固めているようだとして、「プーチン大統領の 性格だ。圧力が強ければその分、自分は正しいと確信する性格だ」と分 析した。

--取材協力:Nicole Gaouette、Kateryna Choursina.

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