米スプリント、TモバイルUS買収協議を打ち切り-関係者

ソフトバンク傘下の米携帯電話会社 スプリントが、TモバイルUS買収協議を打ち切った。事情に詳しい関 係者1人が明らかにした。米携帯電話業界3位のスプリントと同4位の Tモバイルの統合でプラス効果が見込めるものの、規制当局から承認を 得るのは難しいと判断した。

情報が非公開であることを理由に関係者2人が匿名で語ったところ によると、スプリントは携帯電話の卸売会社、米ブライトスターの創業 者マルセロ・クラウレ氏を6日にも次期最高経営責任者(CEO)に指 名する予定。2007年以降、スプリントを率いてきたダン・ヘッセ現 CEOは退任する。

ソフトバンクの孫正義社長はベライゾン・コミュニケーションズと AT&Tの2強に対抗するため、9カ月にわたってTモバイル買収実現 に向けて取り組んできたが、今回の決定でその挑戦に終止符が打たれる ことになる。事情に詳しい複数の関係者によれば、Tモバイルは資金調 達方法など幾つかの点でスプリントと歩み寄ることができれば、買収計 画を前進させる意向だった。

米現政権が携帯電話の4社体制を存続させる方針を崩していないこ とから、スプリント、Tモバイルは共に当局の承認獲得は見込み薄との 見方を取っていたが、スプリントは最終的に規制環境からみて拒否され るとの判断に至ったと関係者の1人は語る。

スプリント広報担当のスコット・スロート氏、Tモバイル広報のア ン・マーシャル氏共にコメントを控えている。ソフトバンクの広報担当 者マシュー・ニコルソン氏もコメントを避けた。スプリントがTモバイ ル買収計画を断念したことについては、米紙ウォールストリート・ジャ ーナルが先に報じていた。

ディッシュが動く可能性も

米衛星テレビ会社ディッシュ・ネットワークのチャーリー・アーゲ ン会長は、スプリントの協議打ち切りを好機とみている可能性がある。

ディッシュは昨年、スプリント買収をめぐってソフトバンクと争 い、敗れた。アーゲン会長は今年5月、Tモバイル買収合戦には加わら ない方針を示すと同時に、ソフトバンクの提案が当局に阻止されるなど の機会が訪れた場合、Tモバイルはディッシュにとり戦略的な利害関係 を有する存在だと話していた。ディッシュは6日に4-6月(第2四半 期)の業績を発表する。

携帯・固定の電話事業の分離策を検討しているメキシコの通信会社 アメリカ・モビルも、Tモバイル買収に乗り出す可能性がある。ディッ シュ、アメリカ・モビルの広報担当者はいずれもTモバイル買収に関心 があるかどうかについてコメントを控えている。

原題:Sprint Said to End T-Mobile Discussions, to Name New CEO (1)(抜粋)

--取材協力:Aaron Clark、Olga Kharif.

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