日本株は5日続落、ウクライナ警戒しリスク回避-幅広く売り

東京株式相場は5日続落。ウクライ ナ情勢への警戒、前日の米国株安の流れからリスク資産回避の売りが幅 広い業種に広がった。ソフトバンクを中心に情報・通信株、銀行や証券 など金融株、鉱業や鉄鋼、電力株などが業種別の下落率上位。

TOPIXの終値は前日比12.24ポイント(1%)安の1251.29、日 経平均株価は160円52銭(1.1%)安の1万5159円79銭。

三菱UFJ投信の石金淳チーフストラテジストは、「7月まで世界 中の株価が高く、足元で高値警戒感から売りが出やすくなっていた。今 週、来週にかけ需給調整に時間がかかるのではないか」と言う。

ロシアのプーチン大統領は5日、米国と欧州連合(EU)による制 裁への報復措置を準備するよう政府に命令。ポーランド政府は、ロシア がウクライナ国境に展開する兵力を増強しており、侵攻の可能性が高ま っていると警告した。ウクライナをめぐる懸念から同日の米国株は、 S&P500種株価指数が1%安となるなど主要3指数がそろって下落。

カブドットコム証券の山田勉マーケットアナリストは、欧州連合 (EU)の制裁強化で、「ロシアは兵糧攻めにあっている。下手をすれ ば、ロシア経済が金融危機に陥りかねない一方で、欧州ではロシア向け の車などが売れない」と、欧露経済のリスクを指摘する。

海外の不安材料からきょうの日本株は続落して始まり、午前10時ご ろから日経平均が先物主導で下げ幅を拡大。午後は下値模索の展開で、 一時200円近く安くなった。週末8日には株価指数オプション8月限の 特別清算値(SQ)算出を控え、デリバティブ取引の影響も受けやす い。きょうの日経225オプション市場では、出来高上位で1万5500円コ ール(買う権利)が下落、1万5000円プット(売る権利)は上げた。

アジア軟調、円安動き止まる

また、きょうのアジア株が総じて下げていたことも、投資家心理面 でマイナス要因。中国上海、香港、韓国、インド、タイが安く、インド ネシアのジャカルタ総合指数の下落率は1%を超えた。この日のドル・ 円相場は終日1ドル=102円50-60銭台と、一時同90銭台を付けた前日 のニューヨーク市場における円安の動きも止まった。

東証1部33業種は鉱業、鉄鋼、電気・ガス、情報・通信、パルプ・ 紙、不動産、証券・商品先物取引、倉庫・運輸、空運、銀行など32業種 が下落。その他製品のみ上げた。鉱業は、前日のニューヨーク原油市況 がリスク回避、製油所稼働率の低下懸念から半年ぶり安値を付けた影響 もあった。

売買代金上位ではソフトバンクが下落。子会社の米スプリントがT モバイルの買収協議を打ち切ったため、海外事業の拡大期待が後退し た。三菱UFJフィナンシャル・グループ、ダイキン工業、NTT、 JT、新日鉄住金、クラレも安い。これに対し、「妖怪ウォッチ」玩具 の好調などで、上期業績計画を増額したバンダイナムコホールディング スが高騰。4-6月期の営業増益が好感されたクボタ、好業績確認のサ ントリー食品インターナショナルも高い。ヤマハ発動機、大日本スクリ ーン製造も大幅高。

東証1部の売買高は21億1958万株、売買代金は2兆357億円。値上 がり銘柄数は265、値下がりは1476。国内新興市場も崩れており、マザ ーズ指数は3%安と続落。

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