米国債:下げを埋める、ロ大統領の報復措置指示で逃避需要

米国債市場では2年債利回りが約2 週間ぶりの水準に低下した。ウクライナをめぐりロシアと西側諸国の対 立が悪化するとの思惑から質への逃避買いが入った。

米供給管理協会(ISM)が発表した7月の非製造業総合景況指数 が2005年12月以来の高水準となったため、利上げ時期が予想よりも早く なるとの思惑から米国債相場は下げる場面もあった。ブルームバーグが まとめた調査によると、財務省は2年債と3年債の発行額を縮小すると 予想されている。

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏は「厳しい国際情勢がある限り、相場は現在の水準からかけ離 れることはないだろう。劇的なニュースは常にファンダメンタルズに勝 り、国債利回りを抑制し株価に圧力を加え続ける」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、2年債利回りは0.46%と、7月18日以来の低水準。一時 は0.48%に上昇した。同年債(表面利率0.5%、償還2016年7月)価格 は100 2/32。

10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの2.48%。一時は4ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.52%を付けた。

ウクライナ情勢

S&P500種株価指数は5月29日以来の安値に下落した。プーチン 大統領は親ロシア派分離主義者がウクライナ政府軍と戦っている同国東 部について、「人道主義の存続の危機」が近づいており、早急な支援が 必要だと発言した。

ウクライナとの国境に大軍を配備しているロシアは、国連安全保障 理事会の緊急会合開催を要求した。米国と欧州連合(EU)が先週、対 ロシア制裁を強化してからも同国はウクライナ問題で譲歩する姿勢を全 く示していない。

JPモルガン・チェースの調査によると、4日までの1週間で投資 家は国債価格が下落するとの見方を弱めた。

米国債投資家心理指数によれば、米国債の売り越し(ネットショー ト)は21ポイントと、前週の29ポイントから縮小した。売り持ち(アウ トライトショート)は36%と、前週の42%から減少。買い持ち(アウト ライトロング)は15%と、前週の13%から増加した。中立は49%(前週 は45%)だった。

経済指標

ISMの7月の非製造業総合景況指数は58.7と、前月の56から上 昇。2005年12月以来の高水準となった。ブルームバーグがまとめたエコ ノミストの予想中央値は56.5だった。同指数で50は活動の拡大と縮小の 境目を示す。

6月の製造業受注額は前月比1.1%増加した。ブルームバーグ・ニ ュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.6%増だった。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「朝方に発表された指標 は良好だった。このような指標がさらに発表されると、意外に早い利上 げを織り込む動きが強まるだろう」と語った。

フェデラルファンド(FF)金利先物の動向によると、2015年7月 までにFF金利誘導目標が少なくとも0.5%まで引き上げられる確率 は58%。6月末時点では53%だった。

原題:U.S. Two-Year Note Yields Reach Two-Week Low on Ukraine Concern(抜粋)

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