理研の笹井氏死亡、遺書残す-小保方氏指導役、STAP論文共著

理化学研究所の発生・再生科学総合 研究センター(神戸市、CDB)副センター長の笹井芳樹氏(52)が5 日午前、CDB敷地内で首をつった状態で発見された。

兵庫県警によると、笹井氏は搬送先の病院の医師により午前11時3 分に死亡が確認された。理研広報担当の笠谷直矢氏は、遺書が3通現場 にあったと述べた。ここ数日の笹井氏は疲労困憊してるように見えたと している。iPSに続く万能細胞とするSTAP細胞論文を執筆した小 保方晴子研究ユニットリーダーの指導役が笹井氏だった。

小保方氏が筆頭著者で英科学誌ネイチャーが掲載したSTAP論文 には過誤が見つかり、7月2日付で取り下げられた。この点について笹 井氏は「研究者として慚愧の念にたえない」として共著者として痛切に 後悔し反省していると述べていた。「STAP現象全体の整合性を疑念 なく語ることは現在困難であると言える」とも語っていた。

菅義偉官房長官はこの日の閣議後会見で、笹井氏が自殺したとの報 道について聞かれて、報告を受けていると述べた。その上で笹井氏につ いて「将来が期待される研究者、このような事態となり非常に残念」と 語った。

また京都大学の山中伸弥教授は、笹井氏について「突然のことに驚 いており、大変残念でなりません。ご冥福を心よりお祈り申し上げま す」とコメントした。京都大学iPS細胞研究所研究支援部門の国際広 報室が電子メールで問い合わせに答えた。

36歳で京大教授

笹井氏は1962年生まれで兵庫県出身。86年に京都大医学部を卒業 後、神戸市立中央市民病院に赴任。93年に米カリフォルニア大ロサンゼ ルス校への留学後、96年に京都大学医学部の助教授となり、98年には京 大再生医科学研究所の教授になった。

03年に理研に移り、13年から理研の発生・再生科学総合研究センタ ーのグループディレクターと副センター長とを兼任。13年12月には、公 益財団法人上原記念生命科学財団が実施する上原賞を受賞。同氏の「幹 細胞の自己組織化による臓器形成の自律制御原理の研究」の業績が高く 評価されたと理研は発表している。

理研広報部員の近藤昂一郎氏は、死亡した笹井氏について「死因に ついての特定は警察の発表を待つほかはない」とコメントした。

小保方氏代理人の三木秀夫弁護士は、笹井氏について「お亡くなり になられたとの報に接し驚いています。心からお悔みを申し上げます。 現時点では詳細が分かりませんので、これ以上のコメントは控えさせて 頂きます」と発言した。代表を務める事務所が電子メールで答えた。

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