エボラ熱感染の米国人に投与の薬剤、従業員9人の企業が開発

エボラウイルスに感染した米国人2 人の治療に使用されているのは、従業員わずか9人の企業が開発した薬 剤であることが明らかになった。患者らの症状は最近、改善の兆しを見 せている。

米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・フォ ーシ所長は電話インタビューで、サンディエゴを拠点とする非上場のマ ップ・バイオファーマシューティカルが開発中の薬剤が、リベリアで支 援団体に勤務中に感染したケント・ブラントリー医師と支援ワーカーの ナンシー・ライトボルさんに施されたと述べた。

投与された薬剤「ゼットマップ」が将来、エボラ出血熱の抑制に役 立つかどうかについてフォーシ氏は「患者2人の状況に基づいて判断す ることはできない」と述べた。同氏によると、2人はそれぞれ、航空機 で米国に移送される前にリベリアで1回ずつこの薬剤を投与された。

リベリアから米アトランタに2日に到着したブラントリー医師はエ モリー大学付属病院で治療を受けている。ライトボルさんも5日にアト ランタに到着し同病院で治療を受ける予定。

米レイノルズ・アメリカン傘下のケンタッキー・バイオプロセッシ ングの広報担当者、モーラ・ペイン氏は電話インタビューで、「限られ た量」のこの薬剤が先週、セ氏ゼロ度以下でケンタッキー・バイオプロ セッシングから送付されたと説明した。患者らが勤務していた米国を拠 点とする慈善団体「サマリア人の財布」が薬剤の提供を要請したとい う。

改善の兆し

2人の患者は、リベリアのエボラ出血熱治療センターで勤務中に感 染した。同国はエボラ出血熱感染が拡大している西アフリカの3カ国の うちの1つ。国連世界保健機関(WHO)によると、3月以降の感染者 数は少なくとも1603人に上り、887人が死亡した。

親類と支援者らによると、2人の症状はここ2日間、改善の兆しを 示している。

エボラ出血熱については、マップなど数社が薬剤候補の開発を進め ているが治療法はない。薬剤の一部では動物実験が実施されている。通 常は、患者の免疫システムがエボラウイルスの攻撃に耐え得るよう、輸 液や輸血、抗生物質の投与が行われる。

トロントを拠点とする従業員6人のデフィラスのジェフ・ターナー 最高経営責任者(CEO)によると、マップの薬剤はデフィラスと共同 で開発されている。ゼットマップは、ウイルスを攻撃する免疫システム を助けるモノクローナル抗体の「カクテル(集まり)」だという。

原題:Ebola Drug Provided for Infected Americans by U.S. Company (1)(抜粋)

--取材協力:Michael Sasso.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE