エスピリト・サント銀救済劇、債権者負担のEU基準を設定か

ポルトガルによるエスピリト・サン ト銀行(BES)の救済劇では、金融機関の破綻処理に関する欧州連合 (EU)の考え方の進化が投資家に示されたことから、欧州銀行業界を めぐる疑念は幾分解消されたようだ。

一部債権者を保護する決定を受け、銀行株とポルトガルの資産価格 は急伸した。市場の緊張を再び高めずに銀行の破綻処理を行うことは可 能だと示したためだ。ポルトガルは預金者や他の上位債権者に損失負担 を強いたキプロスとは異なり、劣後債保有者と株主に負担を集中させた スペインと同じ比較的穏やかなアプローチを取った。

インディペンデント・リサーチの欧州銀行アナリスト、シュテファ ン・ボンガルト氏は「BESの株主と債権者には悪いことだが、銀行業 界全般には良いことだ。これで誰もがゲームのルールを知ることにな り、市場から不確実性が払拭(ふっしょく)される」と指摘した。

ポルトガルの2年債利回りは4日、過去最低で終了。ブルームバー グ欧州銀行・金融サービス指数は0.3%高と、3日ぶりに反発。ポルト ガルの株価指標は1%値上がりした。

ベレンベルク銀行のチーフエコノミスト、ホルガー・シュミーディ ング氏は顧客向けリポートで「システミックなユーロ危機は終わった」 とし、「ユーロ圏にはなお問題はあるものの、それに対応できる十分に 整備された仕組みがある。ユーロ危機の特徴だった悪質な伝播リスクは 抑えられる」と指摘した。

ポルトガル銀行(中央銀行)が週末に発表した49億ユーロ(約6700 億円)規模の救済策では、BESの株主と劣後債保有者に損失を負担さ せる一方、上位債保有者と預金者を保護した。かつては時価総額で同国 最大の銀行だった同行は2つに分割され、預金受け入れ事業と健全な資 産を新設のノボ・バンコに移管。不良債権と劣後債はBESが閉鎖可能 になるまで同行に残される。

原題:Espirito Santo Sets Benchmark for Creditor Pain in EU Bank Rules(抜粋)

--取材協力:Anabela Reis、Deborah L Hyde、Paul Gordon、Esteban Duarte、Joao Lima.

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