トヨタ:4-6月純利益は過去最高、北米好調-市場予想上回る

トヨタ自動車の4-6月の純利益は 主力の米国市場で販売が好調に推移し、市場予想値を18%上回った。今 期(2015年3月期)は成長持続への踊り場と位置付け、純利益で減益と していた業績予想を据え置いた。

トヨタが5日開示した決算資料によると、4-6月純利益は前年同 期比4.6%増の5878億円となり、ブルームバーグが集計したアナリス ト12人の同期の純利益予想平均4973億円を上回った。同期の売上高は 同2.2%増の6兆3907億円、営業利益が同4.4%増の6927億円だった。

4-6月の地域別動向は、北米や欧州市場で販売が拡大して営業利 益も大きく伸び、日本の落ち込みをカバー。同期として純利益、営業利 益とも過去最大となった。都内で会見した佐々木卓夫常務役員は、同期 は北米で今年に入って新モデルを投入した「ハイランダー」などSUV 系の販売が好調だったとし、消費増税による国内販売への影響も当初の 想定範囲にほぼとどまったと話した。

アドバンストリサーチジャパンの遠藤功治アナリストは「予想より も非常に良かった印象」と話した。円安効果や金融事業の好調が背景に あり、これらはほとんど北米からきていると指摘した。その上で、販売 好調が続く「北米地域の顕著な増益が今回の全体押し上げのファクター となっている」と述べ、通期も堅調であろうという見方を示した。

5月の決算会見で、豊田章男社長は純利益が減益予想となる今期に ついて、成長を続けるための「意志のある踊り場」と説明していた。

米国販売230万台程度目指す

国内自動車大手で、すでに決算を開示した日産自動車は4-6月の 純利益が市場予想を上回り、前年同期比37%増の1121億円だった。今期 業績予想は据え置いた。ホンダは今期純利益予想を従来比で50億円増額 し、前期比4.5%増の6000億円に見直した。4-6月の純利益は前年同 期比20%増の1465億円となり、市場予想を下回った。

佐々木氏は、従来は1600万台程度とみていた今年の米国市場につい て、直近の実績から1630万台ぐらいまで伸びる可能性があるとした。ト ヨタとしては米国で230万台程度の販売を目指していくと話した。増税 による国内販売への影響については「底を打ったと判断するにはまだ早 い」とし、今後も引き続き注視したいと語った。

トヨタは1-6月のグループ世界販売で前年同期比3.8%増の509 万7000台となり、独フォルクスワーゲン(VW)が約507万台まで迫っ たものの、首位を維持していた。

世界最大の自動車市場、中国で販売を順調に伸ばすVWが世界販売 で激しく追い上げる中、トヨタは13年初頭に工場新設の投資を基本的に 3年間凍結する方針を示していた。佐々木氏は、全世界の定時操業での 生産能力が現状で980万台程度あると指摘し、「今の生産と販売のバラ ンスでみれば十分賄える」と話した。既存ラインを工夫しながら生産性 を高め、「耐えられなくなれば次のステージになる」と述べた。

日本から輸出する方法も

小西工己常務は「生産能力でひっ迫感があるのは米国、北米」であ ると述べた上で、現状の為替水準であれば「日本でいいものをつくって 輸出する方法もある」と話した。

一方、タカタ製エアバッグに起因するリコールについて、佐々木氏 は「仕入れ先と仕事の分担に応じて責任の範囲を協議した上で、「先方 の責任範囲ということであれば、そこに求償をかける」と話した。業績 への影響額についてはコメントしなかった。

--取材協力:萩原ゆき.

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